電気自動車のオイル交換は不要?メンテナンスと点検で見るところ

整備工場に止まった電気自動車とタイヤ・工具のイラストに、電気自動車のオイル交換とメンテナンスを伝える記事タイトル

当サイトは経済産業省・国土交通省など公的機関の公開情報と自動車メーカーの公式情報をもとに編集部が独自に執筆しています。補助金・税制・車両の価格や性能は年度や時期で変わるため、申請や購入の前に各制度の公式ページとメーカーの公式情報で最新の内容を確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

ガソリン車に乗っていると、数か月ごとのオイル交換は当たり前ですよね。『電気自動車ってオイル交換しなくていいの?じゃあメンテナンスはほとんど要らない?』と気になっている方も多いはずです。

結論から言うと、電気自動車にエンジンオイルの交換はありません。ただ、点検やタイヤ、ブレーキまわりのメンテナンスはガソリン車と同じように続きます。

この記事では、EVで「なくなるもの・残るもの・気をつけたいもの」を分けて紹介します。

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目次

電気自動車にオイル交換あるの?先に結論

先に結論

電気自動車にはエンジンがないので、エンジンオイルの交換は必要ありません。ただ、ブレーキの液や冷やすための液など、油や液を使う部品は残っています。「オイル交換がない=メンテナンスがない」ではない、と覚えておきましょう。

ガソリン車のエンジンオイルは、エンジンの中で動く部品をなめらかにするためのものです。

電気自動車はバッテリーの電気でモーターを回して走るので、そのエンジンオイルを入れる場所がそもそもありません。

『じゃあ、油は一切使っていないの?』というと、そうでもないんです。

部品ガソリン車電気自動車
エンジンオイル定期的な交換が必要なし
ブレーキの液ありあり
冷やすための液エンジンを冷やすモーターや電気の部品、バッテリーを冷やす車がある
変速機・減速機の油車種による車種による

どの液をいつ交換するかは、車種ごとにメーカーが決めています。車に付いてくるメンテナンスノートや取扱説明書で確かめてみてください。

なくなる・残る・気をつけたいメンテナンスの3分類

電気自動車ガイドでは、EVのメンテナンスを3つに分けて考えています。

ガソリン車と比べて何が変わるかが、ひと目で分かるはずです。

分類主なメンテナンスポイント
なくなるエンジンオイル・オイルフィルターの交換、点火プラグ、マフラーなど排気まわりエンジンに関わるものはまとめてなくなる
残る法定点検、ブレーキ、ワイパー、ライト、エアコンのフィルター、冷やすための液ガソリン車と同じように続く
気をつけたいタイヤ、補機バッテリー(12V)、駆動用バッテリーの点検EVならではの見方がある
電気自動車のメンテナンスをなくなるもの・残るもの・気をつけたいものの3つに分けた図解

なくなるメンテナンス

エンジンがないので、エンジンオイルの交換、オイルフィルターの交換、点火プラグの交換はありません。

マフラーなど排気ガスの通り道もないので、そこの点検や修理もなくなります。

残るメンテナンス

ブレーキ、ワイパー、ライト、エアコンのフィルターなど、車として必要なものはガソリン車と同じです。

『EVだからブレーキは減らない』と聞いたことがある方もいるかもしれませんね。電気自動車は減速の時にモーターで発電する仕組みがあり、ブレーキの使い方が変わることがあります。

ただ、ブレーキの液や部品の点検がなくなるわけではありません。

気をつけたいメンテナンス

EVならではの点として、タイヤと2種類のバッテリーがあります。

走るための大きな駆動用バッテリーと、ライトや電装品を動かす小さな補機バッテリー(12V)です。この2つは、次の章で詳しく見ていきます。

点検で見るところと、ラジエーターの話

電気自動車も、ガソリン車と同じように定期点検を受けます。

国土交通省の案内では、マイカーの定期点検は1年ごとに29項目、2年ごとに60項目(1年ごとの29項目を含む)です。

EVの点検で特に見ておきたいところ
  • タイヤの溝の深さ、すり減り方、空気圧
  • ブレーキの液の量と、ブレーキの効き
  • 補機バッテリー(12V)の状態
  • モーターや電気の部品を冷やす液の量
  • 駆動用バッテリーの状態(販売店の診断機など)

点検整備記録簿は、マイカーの場合2年保存とされています。手放す時に車の状態を伝える材料にもなるので、できるだけ長く取っておきましょう。

自分でできる日ごろのチェック

点検の間も、自分で見られるところがあります。難しいことはないので、充電のついでに眺めてみてください。

日ごろ自分で見ておきたいこと
  • タイヤに傷やふくらみがないか
  • ライトやウインカーがつくか
  • ワイパーでガラスがきれいにふけるか
  • メーターに見慣れない警告の表示が出ていないか
  • 冷やすための液やウォッシャー液の量(見られる車の場合)

警告の表示が出たら、取扱説明書で意味を確かめて、早めに販売店へ相談しておきましょう。

電気自動車にラジエーターはある?

『エンジンがないなら、ラジエーターも要らないのでは?』と思いますよね。

実は、電気自動車にも冷やすための仕組みがある車が多いんです。モーターや電気を変える部品、バッテリーは、使うと熱を持つからです。

国土交通省が検討しているEV向けの点検基準の案でも、モーターの冷却装置は点検項目に入っています。冷やすための液の量は、点検の時に見てもらいましょう。

補足

国土交通省は、EVに合わせた点検基準を検討中です。案では、エンジンオイルや点火装置、燃料装置、排気まわりなどは「EVでは設定不要」とされています。補機バッテリーやモーターの冷却装置などは点検項目です。まだ案の段階で、今の点検の基準として決まったものではありません。

駆動用バッテリーは診断機でチェック

駆動用バッテリーの状態は、見た目では分かりません。

メーカーの販売店では、EV向けの点検として診断機でバッテリーをチェックしたり、使い方に合わせたアドバイスをしたりしています。

バッテリーがどのくらい長持ちするかは、電気自動車のバッテリー寿命で詳しく紹介しています。車検の流れは電気自動車の車検と点検をご覧ください。

タイヤの減りが早いと言われるのはなぜ?

『電気自動車はタイヤの減りが早い』という話を聞いたことがある方も多いはずです。

よく言われる理由は、バッテリーを積んでいて車が重くなりやすいことや、出だしの力が強いことです。ただ、どのくらい早く減るかの公的な数字は見当たりません。

よくある失敗

「EVはメンテナンスが楽」と思って、タイヤの点検まで後回しにしてしまうことです。タイヤは車の重さを支え、止まる・曲がる力にも関わります。溝の深さと空気圧は、こまめに見ておきましょう。

タイヤで見るところ目安の考え方
溝の深さすり減りのサインが出ていないか
すり減り方片側だけ減っていないか
空気圧決められた値になっているか
交換する時車に合ったサイズと種類を選ぶ

空気圧が低いと、タイヤが減りやすくなるだけでなく、電費も落ちやすくなります。月に1回くらい、充電のついでに確かめる習慣をつけておくと安心ですよ。

電気自動車の故障と修理で気をつけたいこと

電気自動車は部品が少ない分、故障の心配が少ないと言われることもあります。

ただ、EVならではの困りごともあるので、先に知っておきましょう。

補機バッテリーが上がったら

駆動用バッテリーが満タンでも、12Vの補機バッテリーが上がると車が動かせないことがあります。

メーカーの案内では、救援車からブースターケーブルをつないで始動します。押しがけはできません。

日産は、電気自動車で他の車を救援することはできないと案内しています。

水に浸かった時は自分で触らない

国土交通省は、浸水や冠水の被害を受けた車について、自分で動かそうとせず、販売店や整備工場に相談するよう呼びかけています。

EVやハイブリッド車には高い電圧のバッテリーが積まれているので、むやみに触らないことが大切です。

修理はどこに頼む?

高い電圧の部品に関わる修理は、メーカーの販売店や、EVに対応した整備工場に相談するのが安心です。

駆動用バッテリーには、メーカーごとの保証があります。例えば「8年・16万kmまでに容量が70%を下回ったら」という条件のメーカーが多い一方、年数や容量の基準が違うメーカーもあります。

修理や故障の時に確かめること
  • メーカーの保証の期間と条件が残っているか
  • 保証書やメンテナンスノートに書かれた内容
  • 修理の見積もりの内訳
  • 修理するか、乗り換えるか
電気自動車が故障した時や修理の前に確かめたいことをまとめた図解

メンテナンス費用はどう考える?

電気自動車のメンテナンス費用は、整備工場や車種で変わるので、ここでは金額は出しません。

その代わり、ガソリン車と比べて何が減って、何が残るかで考えてみてください。

費用の項目ガソリン車電気自動車
オイル交換の費用定期的にかかるかからない
法定点検・車検の整備費かかるかかる(エンジン関係の項目は少ない)
タイヤの交換費かかるかかる
補機バッテリーの交換費かかるかかる
駆動用バッテリーなし保証の範囲を確かめておく

点検や車検の見積もりをもらったら、項目ごとに中身を確かめておくと安心です。

年間の維持費全体は、電気自動車の維持費にまとめています。

よくある相談:電気自動車のメンテナンス

ここでは、ネットの相談サイトでよく見かける声を要約して紹介します。

相談1 電気自動車は、オイル交換しなくていいの?

とても多くの人が見ている相談です。

答えは、エンジンオイルの交換はしなくて大丈夫です。エンジンがないので、そもそもオイルを入れる場所がありません。

ただ、ブレーキの液や冷やすための液は残るので、交換の時期はメンテナンスノートで確かめておきましょう。

回答のポイント

なくなるのはエンジンオイルの交換で、点検そのものはなくなりません。1年ごと・2年ごとの定期点検は、ガソリン車と同じように受けておきましょう。

相談2 エンジンオイルがなくても、ブレーキオイルは交換しますよね?

メンテナンスが楽と言われるけれど、ブレーキの液は交換が必要なのでは、という相談です。

はい、ブレーキの液は電気自動車にもあり、点検や交換の対象です。交換の時期は車種ごとに決まっているので、車検や点検の時に確かめてもらいましょう。

相談3 車検の明細に、やっていないオイル交換代が入っていたら?

電気自動車の車検や点検で、エンジンオイルの交換代など、していない整備の代金を請求されたらどうなるか、という相談です。

まずは明細を見ながら、どの作業の代金なのかを落ち着いて聞いてみてください。

「この項目は、どの部品の交換ですか?」

聞き間違いや表示の誤りのこともあります。説明に納得できない時は、消費者ホットライン188に相談する方法もありますよ。

今の車を手放す時は

EVへの乗り換えを考えている方は、今の車の点検整備記録簿も大事な材料になります。

今の車を手放す時は、販売店の下取りだけでなく、買取店に売る方法もあります。先に今の車の相場を知っておくと、乗り換えるかどうかを判断しやすくなりますよ。

記録簿がそろっていると、これまでどんな手入れをしてきたかを査定の時に伝えやすくなります。

手放す前にそろえておきたいもの
  • 点検整備記録簿
  • 車検証と自賠責保険の証明書
  • 取扱説明書とメンテナンスノート

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

手放し方の選択肢

今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。

納車のタイミングと手放す時期をそろえておくと、車が無い期間もつくらずに済みます。

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これが、車の買い替えで損をするか、得をするかの分かれ目になります。

すでに調べ尽くしている方は「知ってるよ」と思うかもしれません。でも、ピンと来なかった方は、ここだけは最後まで読んでみてください。

ポイントは「今の車をどう手放すか」です。

多くの人は、新しい車を買うお店でそのまま下取りに出します。でもこれは、損をしやすい典型的なパターンなんです。

販売店も商売なので、下取りはできるだけ安く引き取りたいのが本音です。

下取りの商談でよくある流れ
  • まず、控えめな下取り額を提示される
  • 「がんばって、ここまで上げました!」と金額が上がる

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よくある質問

電気自動車にエンジンオイルはありますか?

ありません。エンジンがないので、エンジンオイルの交換も不要です。ブレーキの液や、モーター・バッテリーを冷やすための液など、ほかの液は車種によって使われています。

電気自動車のメンテナンスは、何をすればいいですか?

1年ごと・2年ごとの定期点検と、タイヤ、ブレーキ、補機バッテリーの点検が中心です。駆動用バッテリーの状態は、販売店の診断機などで確かめてもらえます。

電気自動車はタイヤの減りが早いのですか?

車が重くなりやすいことや出だしの力が強いことから、そう言われることがあります。どのくらい早いかの公的な数字はないので、溝と空気圧をこまめに確かめておきましょう。

電気自動車のメンテナンス費用は、ガソリン車より安いですか?

オイル交換がない分、その費用はかかりません。一方で、点検やタイヤ、補機バッテリーの費用は同じようにかかります。金額は整備工場や車種で変わるので、見積もりの項目ごとに比べてみてください。

電気自動車は故障しにくいですか?

エンジンまわりの部品がない分、そこの故障はありません。ただ、補機バッテリー上がりや冠水など、EVならではの困りごともあります。駆動用バッテリーの保証の条件も確かめておくと安心です。

まとめ

電気自動車にエンジンオイルの交換はありませんが、メンテナンスがなくなるわけではありません。

点検、タイヤ、ブレーキ、2種類のバッテリーを押さえておけば、安心して長く乗れます。電気自動車の全体像は電気自動車(EV)とはにまとめています。

この記事の要点
  • 電気自動車にエンジンオイルの交換はない
  • ブレーキの液や冷やすための液など、残るメンテナンスもある
  • 定期点検は1年ごと29項目・2年ごと60項目で、ガソリン車と同じ
  • タイヤと補機バッテリー、駆動用バッテリーの点検は特に大事
  • 修理の時は、メーカーの保証の期間と条件を先に確かめる
電気自動車ガイド

電気自動車ガイド 編集部

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