電気自動車を自宅で充電する方法|工事の内容と設置費用の内訳

戸建て住宅の外壁のコンセントから電気自動車を充電する様子と、自宅充電の方法を紹介する記事タイトル

当サイトは経済産業省・国土交通省など公的機関の公開情報と自動車メーカーの公式情報をもとに編集部が独自に執筆しています。補助金・税制・車両の価格や性能は年度や時期で変わるため、申請や購入の前に各制度の公式ページとメーカーの公式情報で最新の内容を確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

電気自動車を考えると『家で充電するには、何をすればいいの?』と気になりますよね。工事が必要なのか、費用はどれくらいなのか、分からないことだらけだと思います。

結論から言うと、電気自動車を自宅で充電するには、駐車場の近くに200Vの充電用コンセントか、壁付けの充電設備を付ける工事が基本です。費用は家の配線の状況で大きく変わるので、まず現地を見てもらって見積もりを取るところから始まります。

この記事では、自宅充電の準備を「現地確認・見積もり・工事・使い始め」の4つの手順で紹介し、費用が増える条件もまとめます。

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目次

電気自動車を自宅で充電するには何が必要?

先に結論

自宅で電気自動車を充電するには、駐車場の近くに充電用の電源が必要です。主な方法は「EV充電用の200Vコンセント(ケーブルは車側のものを使う)」と「ケーブル付きの壁付け充電設備」の2つです。どちらも、電気工事士による工事が必要になります。

『普通の家庭用コンセントにさせばいいんじゃないの?』と思う方も多いはずです。

実は、電気自動車の充電には、充電用として作られたコンセントや設備を使うのが基本なんです。国のガイドブックでも、200Vのコンセントを新しく付ける時はEV充電用のコンセントを選ぶこと、既存の100Vコンセントを使う時には注意点があることが書かれています。

方法どんなものか向いている人
EV充電用コンセント(200V)壁などに付けるコンセント。ケーブルは車に付属するものなどを使う費用を抑えたい・工事をシンプルにしたい
壁付けの充電設備(200V・ケーブル付き)充電ケーブルが付いた設備を壁などに付けるつなぐ手間を減らしたい・ケーブルを出し入れしたくない
V2H(充放電設備)車に充電するだけでなく、車の電気を家に送れる停電への備えや太陽光との組み合わせを考えている

国のガイドブックでは、普通充電の設備は、ケーブルの無いコンセントタイプ(100V・200V)と、ケーブル付き(200V)に大きく分けられています。

充電設備の種類については電気自動車の充電器・充電設備の種類で詳しく紹介しています。

自宅で電気自動車を充電する方法を、EV充電用コンセント・壁付けの充電設備・V2Hの3つで比べた図解

家庭用コンセントで充電はできる?

『今ある家庭用コンセントで、電気自動車の充電はできないの?』という疑問はとても多いです。

国のガイドブックでは、普通充電の設備としてコンセントタイプの100Vも挙げられています。ただし、既存の100Vコンセントをそのまま使うことには注意点があるとされています。

また、200Vは100Vに比べて充電できる車種が幅広く、充電時間も半分になると紹介されています。毎日しっかり走るなら、200Vを前提に考えておくと安心です。

よくある失敗

屋外にある家庭用のコンセントに、そのまま充電ケーブルをつないで使い始めてしまうことがあります。配線やブレーカーが充電に合っていないと、トラブルの原因になりかねません。今あるコンセントを使えるかどうかは、自己判断せず電気工事店に見てもらいましょう。

コンセントの違いは電気自動車のコンセントで詳しく紹介しています。

自宅充電の準備は「現地確認・見積もり・工事・使い始め」の順で

自宅の充電設備の準備は、大きく4つの段階で進みます。

『何から手を付ければいいか分からない』という方は、この順番で進めてみてください。

自宅で充電できるようにするまでの手順
  1. 現地確認:駐車場の位置、分電盤の場所、配線の通り道を見てもらう
  2. 見積もり:工事の内容と費用の内訳を出してもらう
  3. 工事:電気工事士が配線・ブレーカー・コンセントや設備を付ける
  4. 使い始め:車とつないで充電できるか確かめ、予約充電などを設定する

1. 現地確認で見られること

最初に、電気工事店や販売店から紹介された業者に、家を見てもらいます。

この段階で見られるのは、主に次のようなところです。

現地確認で見られることが多いところ
  • 分電盤から駐車場までの距離と、配線をどこに通すか
  • 分電盤に、充電用の回路を増やす空きがあるか
  • 家の契約の容量(アンペア)に余裕があるか
  • コンセントや設備を付ける壁や柱があるか
  • 屋外の雨がかかる場所かどうか

車を買う前でも、現地確認はしてもらえることが多いです。納車に間に合わせるためにも、車の契約と同じ頃に動き始めておくのがおすすめです。

2. 見積もりでは内訳を見る

見積もりが出たら、合計の金額だけでなく、内訳を見ておきましょう。

内訳が分かると、何に費用がかかっているのか、他の見積もりと比べる時にどこが違うのかが分かります。

見積もりを受け取った時は、こんなふうに聞いてみると違いが見えやすくなります。

「この配線の工事費は、何メートル分で計算していますか?」
「分電盤の交換は、どうしても必要ですか?」

答えを聞くと、同じ工事でも業者によって考え方が違うことが分かります。

3. 工事は電気工事士が行う

国のガイドブックでは、充電設備の設置工事は、施工資格を持つ電気工事士が、電気設備の技術基準を守って行わなければならないとされています。

工事の内容は、分電盤から駐車場まで専用の配線を引き、ブレーカーを付け、コンセントや設備を取り付けるのが一般的な流れです。

4. 使い始めに確かめること

工事が終わったら、実際に車とつないで、充電が始まるかを確かめます。

予約充電の設定や、毎日つなぐ場所の確認もこのタイミングで済ませておくと、翌日からすぐに使えます。

車の契約から納車までの準備の時間軸

自宅の充電設備は、納車の日までに使える状態にしておきたいですよね。車の手続きと並べると、次のような流れになります。

時期車のほうの動き家庭用充電設備のほうの動き
検討中車種や電池容量を比べる駐車場と分電盤の位置を確かめる・自治体の補助を調べる
契約の前後車の契約をする現地確認と見積もりを2〜3社に頼む
納車まで納車日を決める補助の手順に合わせて発注し、工事をしてもらう
納車の日車を受け取る車とつないで充電できるか確かめる
使い始め毎日の使い方が決まる予約充電を設定し、電気料金のプランを見直す

補助金を使う場合は、申請の前に発注してよいかで順番が変わります。制度の手順を先に確かめてから、工事の日を決めておきましょう。

補足

納車に工事が間に合わない時は、しばらく外の充電スタンドで充電することになります。近くの充電スタンドの場所と使い方を、先に確かめておくと安心です。

自宅の充電設備の費用は、何で決まる?

『電気自動車の家庭用充電器の設置費用は、結局いくらなの?』が一番知りたいところですよね。

ただ、設置費用は家ごとの条件で大きく変わるため、この記事では金額ではなく、内訳と費用が増える条件を紹介します。実際の金額は、現地確認のうえで見積もりを取って確かめてください。

設置費用の内訳

自宅の充電設備の費用は、大きく分けて次のような項目で構成されます。

内訳の項目どんな費用か金額が変わるところ
機器の費用EV充電用コンセント、または壁付けの充電設備の本体コンセントか設備か、ケーブル付きか、通信機能があるか
配線の工事費分電盤から駐車場まで専用の配線を引く距離、壁の中を通すか外を通すか
ブレーカーなどの部材充電用の回路のブレーカー、配線を守る部材分電盤の空き、交換が必要か
取り付けの工事費コンセントや設備を壁・柱に取り付ける付ける場所、柱を立てる必要があるか
契約の見直し必要に応じて家の契約容量を変える今の契約と、充電の出力

コンセント設置費用と、壁付けの充電設備の費用では、機器の費用の差が大きくなりやすいです。

費用が増えやすい条件

同じ「200Vのコンセントを付ける」工事でも、家の条件で費用は変わります。

費用が増えやすい条件のチェック
  • 分電盤から駐車場までの距離が長い
  • 配線を地面の下に通す必要がある
  • 分電盤に空きがなく、交換や増設が必要
  • 家の契約容量が小さく、見直しが必要
  • 壁がなく、設備を付けるための柱を立てる必要がある
  • 出力の大きい設備(6kWなど)を選ぶ

『見積もりが思ったより高かった』という時は、このどれに当てはまっているのかを業者に聞いてみてください。

自宅の充電設備の費用が増えやすい条件を整理したチェックリストの図解

3kWと6kWのどちらにする?

壁付けの充電設備は、出力3kWと6kWのものがよく選ばれます。

出力が大きいほど充電時間は短くなりますが、その分、家の契約容量やブレーカーに余裕が必要になります。200Vで3kWなら15A、6kWなら30Aの計算です。

3kWが合いやすい人
  • 毎日の走行距離がそれほど長くない
  • 家の契約容量に大きな余裕がない
  • 費用をできるだけ抑えたい
6kWを考えたい人
  • 毎日の走行距離が長い
  • 電池の大きい車を検討している
  • 夜の短い時間で充電を終わらせたい

充電時間の目安は電気自動車の充電時間で紹介しています。

付ける場所は、毎日の使いやすさで決める

コンセントや設備を付ける場所は、費用だけでなく、毎日の使いやすさにも関わります。

『安く済む場所に付けたら、ケーブルが届きにくかった』ということにならないように、車の充電口の位置も合わせて考えておきましょう。

付ける場所を決める時に確かめること
  • 車をいつもの向きで停めた時、充電口に近い側か
  • ケーブルが人の通り道や玄関の前をまたがないか
  • 雨がかかりやすい場所なら、屋外用の製品になっているか
  • 夜に暗くならないか、手元が見えるか

車の充電口が前にあるか横にあるかは、車種によって違います。乗り換える車が決まっていない時は、どちらでも届きやすい位置を業者に相談してみてください。

新築・マンション・賃貸で変わること

自宅充電の進め方は、住まいの形によっても変わります。ここでは、新築の場合と、マンション・賃貸の場合を分けて見ていきます。

新築で電気自動車に備えるなら

これから家を建てる方は、新築の時に準備しておくと、後からの工事より費用を抑えやすくなります。

国のガイドブックでは、住宅を新築する時に駐車場の近くへ200Vコンセントを先に設けておくと、後から追加で工事するより低コストになると紹介されています。

新築の時に考えておきたいこと

今すぐ電気自動車を買う予定がなくても、駐車場の近くまで配線を通しておく、分電盤に充電用の回路の空きを作っておくなどの準備が考えられます。設計の段階で、住宅会社に「将来、電気自動車を自宅で充電したい」と伝えておきましょう。

太陽光発電やV2Hも検討している場合は、配線や設備の場所をまとめて考えておくと、後からの工事が減らせます。

新築の時に住宅会社に伝えること

例えば、打ち合わせの時に、こんなふうに伝えてみてください。

「将来、電気自動車を家で充電したいので、駐車場の近くに200Vのコンセントを付けられるようにしておきたいです」

「分電盤には、充電用の回路を増やせる空きを残しておいてもらえますか」

具体的に伝えておくと、住宅会社も配線の計画に入れやすくなります。

マンション・賃貸で自宅充電するには

マンションや賃貸の場合は、戸建てとは進め方が違います。

国のガイドブックでは、分譲マンションの駐車場は一般に共用部分で、充電設備を付けるには管理組合の総会決議が必要とされています。決議の要件は、各マンションの管理規約で確かめる必要があります。

補足

賃貸住宅の場合は、駐車場や建物の持ち主(大家さんや管理会社)の了解が必要です。自分だけで工事を決めることはできないので、まずは相談してみましょう。マンションでの方法はマンション・賃貸で電気自動車は乗れる?で詳しく紹介しています。

自宅の充電設備に補助金は使える?

設置費用が気になると、補助金も使いたくなりますよね。

国の戸建て住宅向けの充電用コンセントの補助(令和7年度補正)は、令和8年9月30日で申請期間が終わっています。参考までに、補助額はコンセントの購入費と工事費(税抜)を合わせた額と、1基あたりの上限5万円の低いほうでした。

自治体の補助を確かめる

2026年10月時点では、自治体の補助が中心になります。

例えば東京都には、都内の既存の戸建て住宅に充電設備を付ける個人向けの補助があります(令和8年度)。太陽光発電の設置か、再生可能エネルギーの電気だけを使う電力契約が条件で、工事の完了後に申請する方式です。受付は令和8年6月26日から令和9年3月31日17時必着までで、予算に達すると終わります。

補助金で気をつけたいこと

補助金は、申請の前に発注や工事をすると対象外になる制度があります。反対に、工事が終わってから申請する制度もあります。見積もりを取る前に、使えそうな制度の手順を確かめておきましょう。最新の内容は、自治体や次世代自動車振興センターの公式ページで確かめてください。

充電設備の補助金は自宅の充電設備に使える補助金で詳しく紹介しています。

自宅充電でよくある相談

自宅の充電についての相談を、要約して紹介します。

「輸入車のEVを買う予定。自宅の充電設備は一番安くていくらから?」

できるだけ安く付けたいという相談は、とても多いです。

費用は、機器の種類と家の配線の条件で決まるので、一番安い金額を先に決めることはできません。一般的には、ケーブルの無いEV充電用コンセントのほうが、ケーブル付きの壁付け設備より機器の費用を抑えやすいです。

まずは2〜3社に現地を見てもらい、内訳の入った見積もりを比べてみてください。

「家庭用のコンセントで充電できる?満タンにしたらいくら?」

100Vのコンセントで充電できる車もありますが、今あるコンセントをそのまま使えるかは、配線やブレーカーの状況次第です。

電気代は「充電した電気の量×単価」で計算できます。目安単価31円/kWhで、電池容量20kWhの車を空から満タンにすると620円です。詳しくは電気自動車の電気代で紹介しています。

「今ある屋外のコンセントを、EV用に変えたい。安く安全に済ませるには?」

今ある屋外コンセントを、EV充電用のコンセントに付け替えたいという相談もあります。

付け替えるだけで済むか、専用の配線から引き直す必要があるかは、今の配線とブレーカー次第です。安全のためにも、電気工事士に現地を見てもらい、どこまでの工事が必要かを判断してもらいましょう。

「家に付いている充電設備が、3kWか6kWか分からない」

中古の家を買った時や、前に付けた設備の仕様を忘れてしまった時の相談です。

設備の本体や銘板に書かれた型式で、メーカーの仕様を調べる方法があります。分からない時は、工事をした業者に聞くか、電気工事店に見てもらいましょう。車の画面に、充電中の出力が表示される車もあります。

EVへの乗り換えで、今の車を手放す時は

自宅の充電の準備が見えてくると、乗り換えの予算も具体的に考えたくなりますよね。

充電設備の費用に加えて、車の購入費から今の車の売却額を引いた額が、乗り換えの実際の負担になります。

手放す時の考え方

今の車を手放す時は、販売店の下取りだけでなく、買取店に売る方法もあります。先に今の車の相場を知っておくと、充電設備の費用も含めた乗り換えの予算を立てやすくなります。

国民生活センターは、車を売る時に査定の場ですぐ契約せず、契約書のキャンセル条項なども事前に確かめるよう呼びかけています。電気自動車の全体像は電気自動車(EV)とはで紹介しています。

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

手放し方の選択肢

今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。

納車のタイミングと手放す時期をそろえておくと、車が無い期間もつくらずに済みます。

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よくある質問

電気自動車を家で充電するには、何が必要ですか?

駐車場の近くに、EV充電用の200Vコンセントか、壁付けの充電設備が必要です。どちらも、電気工事士による工事が必要になります。まずは電気工事店などに現地を見てもらい、見積もりを取るところから始めてみてください。

電気自動車の家庭用充電器の設置費用は、何で変わりますか?

機器の種類(コンセントか、ケーブル付きの設備か)と、分電盤から駐車場までの距離、配線の通し方、分電盤の空き、家の契約容量などで変わります。見積もりでは内訳を確かめてください。

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電気自動車を考えているなら、新築の時に何をしておけばいいですか?

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電気自動車の充電コンセントの工事は、自分でできますか?

国のガイドブックでは、充電設備の設置工事は施工資格を持つ電気工事士が行わなければならないとされています。自分で配線を変えるのはやめておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 自宅で充電するには、EV充電用の200Vコンセントか、壁付けの充電設備が基本
  • 準備は「現地確認・見積もり・工事・使い始め」の4段階で進める
  • 設置費用は、機器の種類と配線の距離・分電盤・契約容量で変わる
  • 新築なら、駐車場の近くに200Vコンセントを先に設けると後から工事するより低コスト
  • 国の戸建て向け補助は申請期間が終了。自治体の制度を確かめる
  • 乗り換えの予算は、今の車の売却額でも変わる。下取りと買取を比べておく
電気自動車ガイド

電気自動車ガイド 編集部

電気自動車(EV)の仕組み・充電・補助金・税金・費用、ガソリン車からの乗り換えと今の車の手放し方まで、公的機関とメーカーの公式情報をもとにまとめている情報サイトです。 公式サイト

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