電気自動車の充電時間|普通充電と急速充電でどれくらいかかる?

夜の自宅と昼の充電スタンドで充電する電気自動車と時計のアイコン、充電時間の目安を紹介する記事タイトル

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電気自動車で一番よく聞く不安が『充電に時間がかかりすぎるんじゃないの?』ですよね。ガソリンなら数分で満タンなので、比べてしまうのも当然です。

結論から言うと、電気自動車の充電時間は「充電する電気の量÷充電器の出力」でおおよその目安が出せます。そして毎日の充電は、寝ている間に自宅で終わらせる使い方が基本なんです。

この記事では、普通充電と急速充電の時間の目安と、夜間に充電を終わらせるコツ、時間が長くなる条件を紹介します。

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目次

電気自動車の充電時間は「電気の量÷出力」で見積もれる

先に結論

電気自動車の充電時間の目安は「充電する電気の量(kWh)÷充電器の出力(kW)」で出せます。自宅などの普通充電は出力3〜6kWで数時間かかり、外の急速充電は10〜100kWで短い時間の継ぎ足しに向いています。

『何時間かかるか、車ごとに覚えないといけないの?』と思うかもしれませんね。

実は、考え方はとてもシンプルなんです。電気をためる「電池の容量」と、電気を送る「充電器の出力」の2つが分かれば、目安が計算できます。

用語意味たとえるなら
電池容量(kWh)車にためられる電気の量ガソリンタンクの大きさ
出力(kW)1時間あたりに送れる電気の量の目安給油ノズルの太さ
充電時間電気の量÷出力給油にかかる時間

例えば、6kWの充電器で12kWh充電するなら、12÷6で約2時間です。

普通充電と急速充電の出力の違い

経済産業省の資料(2025年6月)では、普通充電器の出力は3〜6kW、急速充電器は10〜100kWと紹介されています。一部では100kWを超える充電器の設置も始まっています。

普通充電(3〜6kW)
  • 自宅・職場・宿泊先などで、長い時間つないでおく使い方
  • 毎日の充電の基本になる
  • 電池をいたわる使い方としてメーカーも日常使いをすすめている
急速充電(10〜100kW)
  • 高速道路や道の駅などで、短い時間で継ぎ足す使い方
  • 遠出の途中で使うことが多い
  • 混んでいると待ち時間がかかることがある

スズキは、日常使いの充電はなるべく普通充電にするなど、急速充電と普通充電を上手に使い分けることを案内しています。

充電の方法や場所の基本は電気自動車の充電の基本で紹介しています。

電気自動車の充電時間を、電池容量と充電器の出力の2つから見積もる考え方をまとめた図解

普通充電の時間の目安を表で見る

ここでは、自宅などで使う普通充電の時間を計算してみます。

メーカー公式サイトに掲載されている電気自動車(2026年10月時点)の電池容量の例で、空から満タンまで充電した場合の単純な計算です。

電池容量の例3kWの場合6kWの場合
20kWh(軽EVの例)約6.7時間約3.3時間
36.6kWh(軽の商用バンの例)約12.2時間約6.1時間
55kWh(普通車のEVの例)約18.3時間約9.2時間
78kWh(電池の大きい普通車の例)26時間13時間

電池が大きい車ほど、満タンまでの時間は長くなります。

『満タンに半日以上もかかるなら、使い物にならないのでは』と感じた方もいるかもしれませんね。ただ、空から満タンまで充電する場面は、毎日の使い方ではあまりありません。

毎日の充電は「走った分だけ」戻せばいい

大事なのは、その日に走った分の電気を戻すのに何時間かかるかです。

メーカー公式サイトに交流電力量消費率97Wh/km(1kmあたり0.097kWh)と掲載されている軽EVの例で、1日に走る距離ごとに計算してみます。

1日に走る距離使う電気の量3kWで戻す時間6kWで戻す時間
20km約1.9kWh約40分約20分
40km約3.9kWh約1.3時間約40分
80km約7.8kWh約2.6時間約1.3時間

平日に片道20kmを通勤する場合、帰宅後に数時間つないでおけば、翌朝には戻っている計算です。

補足

この表は「電気の量÷出力」で出した単純な目安です。実際は、車側が受け入れられる出力、電池の温度や残量によって、時間が変わります。自分の車の時間は、取扱説明書やメーカー公式サイトで確かめてみてください。

使い方ごとに、毎日の充電時間を考えてみる

表を自分の生活に当てはめてみると、イメージがつかみやすくなります。ここでは同じ軽EVの例(97Wh/km)で、3つの使い方を考えてみます。

使い方1日の距離の想定6kWで戻す時間の目安充電のしかたの例
近所の買い物・送迎20km約20分2〜3日に1回つなぐだけでも足りる
平日の通勤(片道20km)40km約40分帰宅したら毎日つなぐ
営業や長めの通勤80km約1.3時間毎日つなぎ、夜のうちに戻す

『思ったより短い』と感じた方も多いのではないでしょうか。

毎日の充電で問題になるのは、時間の長さより「つなぐのを忘れないか」のほうだったりします。帰宅して車を停めたら、まずケーブルをつなぐ、と決めておくと楽です。

100Vと200Vで充電時間はどれくらい違う?

自宅の充電で気になるのが、100Vと200Vの違いですよね。

国のガイドブックでは、200Vのコンセントは100Vに比べて、充電できる車種が幅広く、充電時間も半分になると紹介されています。

200Vのコンセントで出力3kWなら、200V×15Aの計算になります。6kWなら200V×30Aです。出力が大きいほど、家の契約の容量(アンペア)にも余裕が必要になります。

毎日しっかり走る方や、電池の大きい車を検討している方は、200Vを前提に考えておくと安心です。コンセントの違いは電気自動車のコンセントで詳しく紹介しています。

急速充電の時間の目安と、時間が読みにくい理由

遠出の時に使う急速充電は、どれくらいで終わるのかも見ておきましょう。

急速充電も「電気の量÷出力」が基本ですが、普通充電より時間が読みにくいところがあります。

車が受け入れられる出力に上限がある

急速充電器の出力が大きくても、車がその出力で受け取れるとは限りません。

例えば、軽EVの中には、メーカーが「最大30kWの急速充電に対応」と案内している車があります。この場合、出力の大きな充電器につないでも、30kWより速くは入らないんです。

単純に計算すると、30kWで30分なら最大15kWh、軽EVの例の97Wh/kmなら150km分ほどの電気になります。実際は電池の状態でこれより少なくなることがあります。

高速道路の急速充電は出力が大きくなってきている

遠出で使うことの多い高速道路の急速充電は、出力の大きい充電器の設置が進められています。

経済産業省の資料(2025年6月)では、高速道路で90kW以上、150kWの充電器も設置し、高速道路以外でも50kW以上を目安にする方針が示されています。急速充電器の平均の出力を40kWから80kWに倍増させる目標です。

また、高速道路の会社3社は、2024年4月の発表で、サービスエリア・パーキングエリアの急速充電器を2025年度末までに約1,100口へ増やす予定としていました。1口あたり最大150kW級の充電器です。

補足

充電器の出力が大きくなっても、車が受け入れられる出力を超えて速くはなりません。自分の車の急速充電の上限は、メーカー公式サイトや取扱説明書で確かめておきましょう。

季節や電池の温度でも時間が変わる

メーカーは、季節によって急速充電の時間が変わることも案内しています。

日産は、軽EVの急速充電について「夏季・冬季には充電時間が長くなる場合がある」と説明しています。寒い時期の充電時間を短くするために、電池の温度を整える機能を付けた車もあります。

よくある失敗

遠出の計画を「急速充電なら短い時間で満タン」という前提で立ててしまうことがあります。急速充電は継ぎ足しと考えて、充電する場所と時間に余裕を持たせておきましょう。冬は特に、時間が長くなる前提で計画するのがおすすめです。

急速充電は電池への影響も気にしておく

急速充電を毎日のように使うと、電池への影響が気になりますよね。

スズキは、日常使いの充電はなるべく普通充電にすることをすすめています。急速充電のデメリットや使い分けは急速充電のデメリットで詳しく紹介しています。

夜間充電と予約充電で、朝までに終わらせる

『充電時間が長いなら、いつ充電すればいいの?』という疑問への答えが、夜間充電です。

自宅で充電できる場合、寝ている間に充電を終わらせれば、充電を待つ時間はほとんど気にならなくなります。

予約充電を使うと、決まった時刻に始められる

多くの電気自動車には、充電を始める時刻や終わる時刻を決めておく、予約充電の機能があります。

帰宅したらケーブルをつなぐだけで、決めた時刻になると充電が始まる、という使い方ができるんです。

例えば、家族とこんな会話になることもあります。

「車、夜のうちに充電しておいてくれた?」
「つないであるよ。夜中に始まって、朝には終わる設定にしてある」

一度設定してしまえば、あとは毎日つなぐだけです。車によっては、出発する時刻に合わせて充電を終わらせる設定ができるものもあります。設定のしかたは車ごとに違うので、取扱説明書やメーカーのアプリで確かめてみてください。

夜間充電を習慣にする手順
  1. 電気料金の契約で、夜間の単価が安い時間帯があるか確かめる
  2. 車の予約充電で、その時間帯に充電が始まるように設定する
  3. 帰宅したら、毎日ケーブルをつなぐことを習慣にする
  4. 朝、充電が終わっているかを車の画面やアプリで確かめる
  5. 季節や走る距離が変わったら、設定を見直す

夜間に充電すると電気代も抑えやすい

国のガイドブックでは、時間帯別の電灯契約などの場合、夜間充電の電気代は昼間の三割前後になると紹介されています。従量電灯の契約などは、昼と夜で単価が同じです。

2017年の資料で、比率は契約によって違うので、今の契約で確かめておきましょう。電気代の計算は電気自動車の電気代で紹介しています。

夜の時間で足りるかを計算しておく

夜間の単価が安い時間帯が決まっている場合、その時間で充電が終わるかも見ておきたいところです。

夜に戻したい電気の量3kWで必要な時間6kWで必要な時間
5kWh約1.7時間約50分
10kWh約3.3時間約1.7時間
20kWh約6.7時間約3.3時間

毎日の走行距離が長い方や、電池の大きい車で一気に充電したい方は、6kWの設備を考えておくと夜の時間に収まりやすくなります。

夜間充電で確かめておくこと
  • 夜間の単価が安い時間帯は何時から何時までか
  • その時間で、毎日走る分を戻せる出力があるか
  • 家の他の家電と同時に使って、ブレーカーが落ちないか
  • 満タンにする設定と、80%程度で止める設定のどちらにするか

ホンダは、毎日いっぱいまで充電するより、ふだんの移動に合っていれば約80%に留めておくのがおすすめと案内しています。電池の基本は電気自動車のバッテリーで紹介しています。

夜間充電と予約充電で、寝ている間に充電を終わらせる流れを示した図解

自宅で充電できない場合は、時間の考え方が変わる

マンションや賃貸で自宅に充電設備がない場合は、夜間充電を使えません。

この場合、毎日の充電も外で済ませることになり、『充電のために出かける時間』が加わります。急速充電で短く済ませても、充電スタンドまでの行き帰りや、空きを待つ時間がかかるんです。

先に考えておきたいこと

自宅で充電できない方は、充電時間そのものより、週に何回・どこで充電するかを先に考えておきましょう。買い物や仕事のついでに充電できる場所が近くにあるかで、負担の感じ方は大きく変わります。分譲マンションの駐車場に充電設備を付けるには、管理組合の総会決議が必要です。

マンションで電気自動車に乗る方法は、マンション・賃貸で電気自動車は乗れる?で紹介しています。

電気自動車の充電時間でよくある相談

充電時間についての相談は、不安や疑問がとても多いテーマです。よくある相談を、要約して紹介します。

よくある相談の答え

充電時間の不安は、「ガソリンと同じように、空になってから一気に入れる」という前提で考えると大きくなります。自宅で毎日少しずつ戻す使い方なら、待つ時間はほとんど気にならなくなります。

「ほぼ空から満タンまで、何時間かかるの?」

一番多いのが、空から満タンまでの時間の相談です。

この記事の表のとおり、電池容量と出力で大きく変わります。例えば20kWhの電池を6kWで充電すると約3.3時間、78kWhの電池なら13時間という単純な計算になります。

ただ、毎日の使い方では空まで使うことは少ないので、『満タンまで何時間』より『毎日走る分が何時間で戻るか』で考えてみてください。

「充電に1時間以上かかるなら、充電スタンドは混んで回らないのでは?」

外の充電スタンドで、長い時間待たされるのが心配という相談です。

普通充電は、買い物や宿泊など長くとどまる場所で使うことが多く、急速充電は短い時間の継ぎ足しに使うことが多いです。政府は2030年までに充電インフラを30万口(公共用の急速充電器3万口を含む)にする目標を掲げていて、高速道路では出力の大きな急速充電器の設置も進められています。

それでも、休日の高速道路などでは待つことがあります。充電の場所を何か所か候補に入れて、余裕を持った計画にしておきましょう。

「500km分を5分で充電できる日は来る?」

『ガソリンと同じくらい速く充電できるようになれば、乗り換えるのに』という声もよく聞きます。

将来の技術でどこまで短くなるかは、今の時点では分かりません。この記事で言えるのは、今の充電器の出力は普通充電が3〜6kW、急速充電が10〜100kW(一部は100kW超)ということと、出力の大きな急速充電器を増やす計画が進められていることです。

今の充電時間で生活が回るかどうかは、自宅で充電できるかと、遠出の頻度で考えてみてください。

「太陽光で発電している昼と、安い夜とでは、どちらに充電するのが得?」

太陽光発電がある家からの相談です。

どちらが得かは、売電の単価、夜間の買電の単価、車が昼に家にあるかどうかで変わります。昼に車が家にない使い方なら、そもそも昼の充電はできません。

自宅の電気料金の明細と、太陽光の売電の条件を並べて、1kWhあたりでどちらが安いかを比べてみてください。

充電時間が長くなりやすい条件をまとめると

ここまでの話を、充電時間が延びやすい条件としてまとめておきます。

充電時間が目安より長くなりやすい条件
  • 100Vのコンセントで充電している
  • 車が受け入れられる出力が、充電器の出力より小さい
  • 寒い時期や暑い時期で、電池の温度が適していない
  • 電池の大きい車で、残りが少ない状態から満タンにする
  • 急速充電で、満タンに近いところまで入れようとしている

1つでも当てはまる時は、計算より時間がかかるかもしれない、と考えておくと安心です。

乗り換えを考える時は、今の車の手放し方も一緒に

充電時間の目安が分かって、『自宅で夜に充電できるなら、うちでも使えそう』と感じた方もいると思います。

電気自動車への乗り換えを考える時は、今の車をどう手放すかも、予算に関わる大事なところです。

手放す時の考え方

EVへの乗り換えなどで今の車を手放す時は、販売店の下取りだけでなく、買取店に売る方法もあります。先に今の車の相場を知っておくと、下取りの額と比べやすく、乗り換えの判断もしやすくなります。

国民生活センターは、車を売る時に査定の場ですぐ契約せず、一度冷静に考えるよう呼びかけています。キャンセル条項など契約書の内容も、事前に確かめておきましょう。

電気自動車の全体像は電気自動車(EV)とはで紹介しています。

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

手放し方の選択肢

今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。

納車のタイミングと手放す時期をそろえておくと、車が無い期間もつくらずに済みます。

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よくある質問

電気自動車の充電時間は、普通充電でどれくらいですか?

「充電する電気の量÷出力」で目安が出せます。例えば20kWhを空から満タンにする場合、3kWなら約6.7時間、6kWなら約3.3時間です。毎日走る分だけ戻すなら、もっと短く済みます。

電気自動車の充電時間は、急速充電なら何分ですか?

充電器の出力と、車が受け入れられる出力で変わります。例えば最大30kWに対応した車なら、30分で入るのは最大15kWhほどです。季節や電池の状態でも時間が変わるので、継ぎ足しとして考えるのがおすすめです。

電気自動車の夜間充電は、どうやって設定しますか?

多くの車には予約充電の機能があり、充電を始める時刻や終わる時刻を決めておけます。設定方法は車ごとに違うので、取扱説明書やメーカーのアプリで確かめてください。

電気自動車の予約充電を使うと、何がいいのですか?

夜間の単価が安い時間帯に合わせて充電を始められるので、電気代を抑えやすくなります。帰宅してケーブルをつなぐだけで済むので、充電を始め忘れることも減らせます。

100Vのコンセントでも充電できますか?

100Vで充電できる車もありますが、国のガイドブックでは200Vは100Vに比べて充電時間が半分になると紹介されています。毎日の走行距離が長い方は、200Vを前提に考えておくと安心です。

まとめ

この記事の要点
  • 電気自動車の充電時間は「電気の量÷出力」で目安が出せる
  • 普通充電は3〜6kW、急速充電は10〜100kWが出力の目安
  • 毎日の充電は、走った分だけ戻すと考えると短く済む
  • 急速充電は、車が受け入れられる出力や季節で時間が変わる
  • 夜間充電と予約充電で、寝ている間に終わらせるのが基本
  • 乗り換えの時は、下取りだけでなく買取も比べて、先に相場を知っておく
電気自動車ガイド

電気自動車ガイド 編集部

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