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電気自動車を調べていると、『バッテリーってどんな電池なの?すぐ弱ったりしない?』と気になってきますよね。
結論から言うと、電気自動車のバッテリーは「容量(kWh)」「電池の種類」「保証」の3つを見れば、車選びに必要なことはほぼ分かります。今の電気自動車の駆動用には、リチウムイオン電池が使われています。
この記事では、電気自動車に積まれている電池の種類と容量の見方、メーカーごとの保証の違いを順番に紹介します。
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電気自動車のバッテリーとは?実は2種類の電池を積んでいる
電気自動車には、車を走らせる「駆動用バッテリー」と、ライトやカーナビ、システムの起動などに使う「補機用バッテリー(12V)」の2種類が積まれています。ふだん「電気自動車のバッテリー」と言う時は、たいてい駆動用のほうを指します。
『電気自動車のバッテリーって、1つだけじゃないの?』と意外に感じる方も多いはずです。
ガソリン車にも、エンジンをかけたりライトをつけたりするための12Vのバッテリーがありますよね。電気自動車はそれに加えて、モーターを回すための大きな電池を床下などに積んでいるんです。
| 電池の種類 | 主な役割 | 電圧の考え方 | 弱った時に起きること |
|---|---|---|---|
| 駆動用バッテリー | モーターを回して車を走らせる | 高い電圧の電池(車種で違う) | 満充電で走れる距離が短くなる |
| 補機用バッテリー(12V) | システムの起動・ライト・ナビなど | 12V | 車が起動しにくくなる(バッテリー上がり) |

電気自動車は何ボルト?電圧の話
『電気自動車の電圧は何ボルトなの?』という疑問もよく見かけます。
補機用のバッテリーは、日産やトヨタの案内でも12Vバッテリーとして説明されています。一方、駆動用のバッテリーは高い電圧の電池で、具体的な電圧は車種によって違います。
国土交通省は、ハイブリッド車や電気自動車は高電圧のバッテリーを積んでいるので、水に浸かった時などはむやみに触らないよう呼びかけています。駆動用の電池は、整備の専門家が扱うものと考えておきましょう。
自宅で充電する時のコンセントは100Vか200Vです。経済産業省・国土交通省のガイドブックでは、200Vのコンセントは100Vに比べて充電時間が半分になると説明されています。車から家電に電気を出す外部給電では、AC100V・最大1,500Wとしている車種が多く見られます。
補機用のバッテリーが上がった時の対処は電気自動車もバッテリー上がりする?補機バッテリーの対処で紹介しています。
電気自動車のバッテリーの種類|リチウムイオン電池が使われる理由
今の電気自動車の駆動用バッテリーは、リチウムイオン電池が主流です。同じリチウムイオン電池でも、使う材料の違いで種類があり、たとえばダイハツの軽商用バンのEVはリン酸鉄リチウムイオン電池を使っています。
『電気自動車の電池って、スマホと同じリチウムイオンバッテリーなの?』と気になりますよね。
電池の仕組みとしては同じ仲間です。ただ、車用はずっと大きな容量で、温度を管理する仕組みや、たくさんの電池をまとめて制御する仕組みと一緒に積まれています。
電気自動車の電池の移り変わり
日本の電気自動車の歴史を振り返ると、電池の種類が変わってきたことが分かります。
| 時期 | 車の例 | 電池 | メーカー公式の記録 |
|---|---|---|---|
| 1947年 | たま電気自動車 | 鉛電池(40V/162Ah) | 1充電走行距離65km・最高速度35km/h |
| 2009年 | 三菱 i-MiEV | リチウムイオン電池 16kWh | JC08モード164km |
| 2010年 | 日産 リーフ(初代) | リチウムイオン電池 24kWh | JC08モード200km |
| 2026年 | ダイハツ e-ハイゼット カーゴ | リン酸鉄リチウムイオン電池 36.6kWh | WLTCモード257km |
戦後すぐの電気自動車は鉛電池で、走れる距離は65kmでした。今はリチウムイオン電池で、同じくらいの大きさの車でも何倍もの距離を走れるようになっています。
なぜ鉛ではなくリチウムイオン電池なの?
リチウムイオン電池が選ばれている大きな理由は、同じ重さ・大きさでためられる電気の量が多いことです。
車は電池が重くなるほど電気を多く使ってしまいます。軽くてたくさんためられる電池は、走れる距離を伸ばすのにとても大事なんです。
- 同じ重さでためられる電気が多い
- 充電と放電を何度もくり返せる
- 長い距離を走れる車を作りやすい
- 高温や満充電のままの長期保管は控えたい
- 寒い日は働きが鈍くなりやすい
- 時間とともに少しずつ容量が減っていく
電池メーカーは一覧で見たほうがいい?
『電気自動車の電池メーカーの一覧が知りたい』『日本の電池メーカーの電池が良いの?』という声もあります。
ただ、車を選ぶ時に確かめやすいのは、電池メーカーの名前よりカタログに載る容量・電池の種類・保証の内容です。電池をどこが作っていても、困った時に対応するのは車のメーカーと販売店で、保証も車のメーカーが出しています。
ですので、この記事では電池メーカーの一覧ではなく、車のカタログで読める項目を中心に紹介しますね。仕組みの全体像は電気自動車の仕組み|モーター・インバーター・バッテリーの役割もどうぞ。
バッテリー容量(kWh)の見方とタイプ別の容量一覧
バッテリー容量は「kWh(キロワットアワー)」で表され、数字が大きいほど電気をたくさんためられます。容量が大きいほど満充電で走れる距離は伸びやすい一方、満充電までの時間や車の価格も上がりやすくなります。
『バッテリー容量って、何を見ればいいの?』と迷いますよね。
カタログでは「総電力量」や「バッテリー容量」として、20kWhや55kWhのように書かれています。ガソリン車でいうと、燃料タンクの大きさにあたる数字です。
電気自動車の容量一覧(タイプ別)
2026年10月時点のメーカー公式サイトに載っている電池容量を、車のタイプごとにまとめてみます。
| 車のタイプ | 電池容量の例 | 一充電走行距離の例 |
|---|---|---|
| 軽乗用のEV | 20〜26kWh | 180〜310km |
| 軽商用バンのEV | 20.0〜36.6kWh | 180〜257km |
| 小型・コンパクトのEV | 29.6〜49kWh | 274〜477km |
| SUVタイプなど普通車のEV | 49〜91kWh | 433〜746km |
| PHEV(電気で走る分) | 22.7kWhなど | EV走行距離 73〜151km |
同じ車種でも、グレードによって電池容量が違うことがあります。例えば、ある普通車のEVでは55kWhと78kWhの2つの容量から選べるようになっています。
容量から航続距離を考える
満充電で走れる距離は、だいたい「電池容量×1kWhあたりに走れる距離(電費)」で決まります。
例えば、20kWhで一充電走行距離180kmの軽EVなら、カタログ上は1kWhで9km走る計算です。冬や高速道路では電費が下がるので、実際の距離はこれより短くなる日があります。走れる距離の見方は電気自動車の走行距離|満充電で何キロ走る?航続距離の見方で詳しく紹介しています。
容量から充電時間を考える
充電時間は、おおまかに「充電する電気の量÷充電器の出力」で考えられます。経済産業省の資料では、普通充電器の出力は3〜6kW、急速充電器は10〜100kWとされています。
| 電池容量の例 | 3kWの普通充電で空から満充電(単純計算) | 6kWの普通充電で空から満充電(単純計算) |
|---|---|---|
| 20kWh | 約6.7時間 | 約3.3時間 |
| 55kWh | 約18.3時間 | 約9.2時間 |
| 78kWh | 約26時間 | 約13時間 |
この表は、空の状態から充電器の出力どおりに充電できた場合の単純な計算です。実際は、車が受け入れられる出力や電池の温度などで時間が変わります。
毎日空になるまで使うことは少ないので、ふだんは「その日に使った分を夜に足す」と考えると現実的ですよ。
容量は大きいほど良いとは限らない
『どうせ買うなら、容量の大きい車のほうが安心かな』と考える方もいますよね。
ただ、容量が大きい車ほど車の価格は上がりやすく、電池の重さも増えます。毎日の移動が片道10km程度で、自宅で毎晩充電できるなら、大きな容量を使い切る日はあまりないかもしれません。
反対に、週末ごとに遠出をする方や、自宅で充電できない方は、容量に余裕がある車のほうが充電の回数を減らせます。「自分が一番長く走る日」に合わせて選ぶのがコツです。
- 総電力量(kWh)がいくつかを確かめる
- 同じ車種で容量の違うグレードがないかを確かめる
- 自宅の充電設備の出力で、一晩に足せる量を計算する
- 急速充電に対応しているか、最大何kWまでかを確かめる
バッテリーは「容量・種類・保証」の3点で読む
電気自動車のバッテリーを比べる時は、容量(どれだけためられるか)・種類(どんな電池か)・保証(どこまで面倒を見てもらえるか)の3点をそろえて見るのがおすすめです。特に保証の条件は、メーカーごとにかなり違います。
『結局、バッテリーの良し悪しはどこで判断すればいいの?』という方も多いですよね。
カタログに並ぶ数字はたくさんありますが、バッテリーについては次の3点を見れば十分です。

| 見るところ | カタログでの書かれ方 | 分かること | 確かめ方 |
|---|---|---|---|
| 容量 | 総電力量○kWh | 満充電で走れる距離・充電の時間 | 諸元表を見る |
| 種類 | リチウムイオン電池など | 電池の性格・扱い方の注意 | 諸元表やニュースリリースを見る |
| 保証 | ○年または○km・容量○% | 劣化した時に直してもらえる範囲 | 保証書や公式サイトを見る、販売店で聞く |
メーカーごとのバッテリー保証の違い
『電気自動車のバッテリー保証はどこも8年16万km』と思われがちですが、実は条件はメーカーごとに違います。2026年10月時点のメーカー公式サイトで確かめた内容は次のとおりです。
| メーカー(対象) | 期間・距離 | 容量の基準 |
|---|---|---|
| 日産(リーフ・サクラ等) | 新車登録から8年または16万kmの早いほう | 容量計(12セグメント)が9セグメントを割り込んだ場合に9以上へ戻す |
| トヨタ(bZ4Xシリーズ) | 10年20万km(メーカー保証8年16万kmに延長分を含む) | 容量70%を下回った場合など |
| ホンダ(N-ONE e:・Super-ONE) | 新車登録から8年または16万km | 容量の70% |
| 三菱(eKクロス EV) | 初度登録から8年以内・16万km以内 | 容量が66%を下回った場合 |
| スズキ(EV) | 新車登録から8年・16万kmまで | 容量の70% |
| スバル(ソルテラ) | 新車登録から8年・16万kmまで | 初期容量の70%を下回った場合 |
ホンダの案内には、時間の経過や使い方による容量の低下はリチウムイオン電池の特性として保証修理の対象外とする記載と、診断機で70%に満たないと判定された場合の記載の両方があります。
保証が使えるかどうかは、最終的には保証書の条件と販売店の診断で決まります。気になる時は、購入前に販売店で聞いておくと安心です。
「保証が8年だから、8年で電池がだめになる」というわけではありません。保証期間は、メーカーが無償で直すと約束している期間です。トヨタは、10年後に容量90%を保つことを目標に掲げつつ、70%は全車に保証できる値だと説明しています。
交換や保証の確かめ方は電気自動車のバッテリー交換|費用の考え方と保証の確認で詳しく紹介しています。
バッテリーを長持ちさせる使い方
メーカー各社がすすめているのは「満充電のまま長く置かない」「暑すぎる・寒すぎる場所に置かない」「ふだんは普通充電を中心にする」の3つです。特別なことより、毎日の小さな習慣が大切なんです。
『せっかく買うなら、バッテリーはできるだけ長持ちさせたい』と思いますよね。
各メーカーの公式サイトでは、電池をいたわる使い方が案内されています。
| メーカー | 案内されている使い方 |
|---|---|
| トヨタ | 高温での長期保管、満充電での長期保管、急な加速・減速を控える |
| ホンダ | ふだんの移動に合っていれば、毎日満充電より約80%に留めておく |
| スズキ | 満充電のまま・放電しすぎのままにしない、日常は普通充電を中心に、暑すぎる・寒すぎる場所での保管を避ける |
| トヨタ(長く乗らない時) | 長期間使わない場合は1か月に一度は駆動用の電池を充電する |
- 充電の上限を設定できる車なら、ふだんは8割前後にしておく
- 遠出の前日だけ満充電にする
- 毎日の充電は自宅などの普通充電を中心にする
- 夏は日陰や屋根のある場所、冬は車庫などに停める
- 長く乗らない時も、ときどき残量を確かめて充電する
急速充電と普通充電の使い分けは、急速充電のデメリット|バッテリーへの影響と普通充電との使い分けで詳しく紹介しています。
バッテリーの状態を確かめる方法
日産の車では、メーターの中の容量計(12セグメント表示)で電池の状態を確かめられます。一部の販売会社では、リーフの容量維持率を示す「バッテリー状態書」も出しています。
ホンダは、EVの点検で診断機によるバッテリーチェックをしていると案内しています。定期点検の時に、電池の状態も一緒に聞いてみるといいですよ。
「点検の時に、電池の状態も見てもらえますか?」
「はい、診断機で確かめて結果をお伝えしますね」
乗り換えで今の車を手放す時は
電気自動車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも一緒に考えておきたいところですよね。
今の車を手放す時は、販売店の下取りだけでなく買取店に売る方法もあります。先に相場を知っておくと、乗り換えの判断がしやすくなります。
電気自動車のバッテリーについてよくある相談
ネットの相談サイトで多く読まれている、電気自動車のバッテリーについての相談を要約して紹介します。
相談1 リチウムイオン電池は10年10万km以上持つと聞くけれど本当?
メーカーは電気自動車のリチウムイオン電池が10年10万km以上持つとしているようだが、本当にそんなに長く持つのか、という相談です。とても多く読まれている質問でした。
『本当にそんなに持つの?』と疑いたくなる気持ち、よく分かります。
メーカーが公式に約束しているのは、保証の期間と容量の基準です。トヨタのbZ4Xシリーズは10年20万kmで容量70%、多くのメーカーは8年16万kmで容量70%前後を保証しています。
保証期間を過ぎたら急に使えなくなるわけではありませんが、何年持つかは使い方で変わります。寿命の考え方は電気自動車のバッテリー寿命|何年乗れる?劣化のサインと延ばし方で詳しく紹介しています。
相談2 なぜ鉛バッテリーを並べずに、リチウムイオン電池を使うの?
鉛バッテリーをたくさん積んで制御したほうが安いのでは、という相談です。
実際、戦後すぐの1947年に発売された電気自動車は鉛電池を使っていて、1充電で走れる距離は65kmでした。
鉛電池で長い距離を走ろうとすると、電池がとても重くなってしまいます。重くなるほど電気を多く使うので、軽くてたくさんためられるリチウムイオン電池が選ばれているんです。
相談3 バッテリー保証の8年が近づいたら、手放さないといけない?
バッテリー保証が8年または16万kmの早いほうなので、8年たつ前に手放さないと損なのか、という相談です。
結論から言うと、保証が切れたら手放さなければいけない、ということはありません。保証期間が過ぎても、電池が使える状態なら乗り続けられます。
- 満充電で走れる距離が、ふだんの使い方に足りているか
- 容量計や診断の結果が、保証の基準に近づいていないか
- 保証期間のうちに、販売店で電池の状態を点検してもらう
- 乗り続けるか手放すかを、今の車の相場も見て考える
新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく
新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。
『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。
今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。
納車のタイミングと手放す時期をそろえておくと、車が無い期間もつくらずに済みます。
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ポイントは「今の車をどう手放すか」です。
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よくある質問
電気自動車のバッテリーは何でできていますか?
今の電気自動車の駆動用バッテリーは、リチウムイオン電池が主流です。同じリチウムイオン電池でも材料の違いで種類があり、リン酸鉄リチウムイオン電池を使う車もあります。
電気自動車のバッテリーは何ボルトですか?
補機用のバッテリーは12Vです。駆動用のバッテリーは高い電圧の電池で、具体的な電圧は車種によって違います。高電圧の部分は自分で触らず、整備の専門家に任せましょう。
バッテリー容量はどのくらいあれば足りますか?
毎日の移動距離と充電の環境で変わります。近距離が中心で自宅で充電できるなら、20kWh前後の軽EVでも足りる方が多いです。遠出が多いなら、容量の大きい車や途中の充電計画も考えてみてください。
電気自動車のバッテリー保証はどこも同じですか?
同じではありません。期間は8年16万kmのメーカーが多い一方、トヨタのbZ4Xシリーズは10年20万kmです。容量の基準も70%や66%、容量計のセグメントなどメーカーで違います。
バッテリーを長持ちさせるにはどうすればいいですか?
満充電のまま長く置かない、暑すぎる・寒すぎる場所に置かない、ふだんは普通充電を中心にする、といった使い方がメーカーから案内されています。
まとめ
電気自動車のバッテリーは、駆動用のリチウムイオン電池と補機用の12Vバッテリーの2つが基本です。車を選ぶ時は、容量・種類・保証の3点をそろえて比べてみてください。
特に保証の条件はメーカーごとに違うので、購入前に保証書の内容を確かめておくと安心です。電気自動車の全体像は電気自動車(EV)とは|仕組み・費用・充電と乗り換え前に知ることにまとめています。
- 電気自動車には駆動用バッテリーと補機用の12Vバッテリーの2種類がある
- 駆動用はリチウムイオン電池が主流で、リン酸鉄リチウムイオン電池を使う車もある
- 容量(kWh)が大きいほど走れる距離は伸びやすいが、充電時間や価格も上がりやすい
- バッテリー保証の期間と容量の基準はメーカーごとに違う
- 満充電のまま長く置かない、普通充電を中心にするなどで長持ちしやすくなる





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