電気自動車の二酸化炭素排出量は少ない?本当にエコかを検証

充電中の乗用車と太陽光パネルの風景に「本当にエコ?」の文字

当サイトは経済産業省・国土交通省など公的機関の公開情報と自動車メーカーの公式情報をもとに編集部が独自に執筆しています。補助金・税制・車両の価格や性能は年度や時期で変わるため、申請や購入の前に各制度の公式ページとメーカーの公式情報で最新の内容を確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

電気自動車はエコと言われる一方で、『電気をつくるのに火力発電を使うなら、意味がないのでは?』と感じたことはありませんか。

結論から言うと、電気自動車の二酸化炭素排出量は、車をつくる時はガソリン車より多く、走る時と電気をつくる時まで含めると少ない、という見方が環境省の委託調査で示されています。どの場面を見るかで、エコかどうかの答えが変わるんです。

この記事では、CO2を出す場面を3つに分けて、環境に良いと言われる理由と悪いと言われる理由を順番に見ていきます。

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目次

電気自動車は本当にエコなのか?先に結論

先に結論

電気自動車は、走る時に排気ガスを出しません。ただ、電池をつくる分だけ、製造時のCO2はガソリン車より多くなります。車の一生で見た時にどうなるかは、どんな電気で充電するかと、どれだけ長く乗るかで変わります。

「電気自動車は本当にエコなのか」という疑問は、知恵袋でも特に多く読まれている相談の一つです。

『エコって言われても、どこまで信じていいの?』と思いますよね。まずは、よく言われる環境のメリットとデメリットを並べてみます。

環境の面で言われること中身
走る時にCO2を出さないエンジンがないので、排気ガスが出ない
電気のつくり方で変わる火力発電の電気か、再生可能エネルギーの電気かで差が出る
つくる時のCO2は多い電池の製造でCO2が多く出る
資源の問題がある電池などにレアメタルが使われる
解体・リサイクルの時ガソリン車とほとんど変わらないとされる

メリットもデメリットも、どちらも本当なんです。大事なのは、一つの場面だけを見て判断しないことですね。

CO2を「つくる時・走る時・電気をつくる時」に分けて考える

ここが大事なところです

電気自動車のCO2は「つくる時」「走る時」「電気をつくる時」の3つに分けると、話がすっきりします。議論が食い違うのは、多くの場合どこか一つだけを見ているからです。

ここでは、ガソリン車と並べて、場面ごとにCO2がどう出るかを見てみます。

場面電気自動車ガソリン車差が出る理由
つくる時多くなりやすい電気自動車より少ない電池の製造でCO2が出る
走る時排気ガスを出さないガソリンを燃やしてCO2が出るエンジンの有無
電気・燃料をつくる時発電の方法で大きく変わるガソリンの製造で出る火力か再生可能エネルギーか
解体・リサイクルの時ほとんど変わらないほとんど変わらない大きな差はないとされる
電気自動車とガソリン車のCO2を、つくる時・走る時・電気をつくる時の3つの場面に分けて比べた図解

『つくる時に多いなら、やっぱりエコじゃないのでは?』と感じる方もいるかもしれませんね。

ただ、車は何年も走り続けるものです。つくる時に多く出た分を、走っている間の少なさで取り返していく、というイメージで考えると分かりやすいですよ。

環境に良いかは「長く乗るか」でも変わる

つくる時のCO2は、乗る年数が短くても長くても同じです。だからこそ、1台を長く使うほど、走る時の少なさが効いてきます。

メーカー各社は、電池を長持ちさせる使い方として「満充電のまま長く置かない」「暑すぎる場所や寒すぎる場所に置かない」などを案内しています。こうした使い方は、結果的に環境の面でもプラスになりますね。

ハイブリッド車やPHEVはどう考える?

ハイブリッド車やPHEVも、環境省の定義では電動車に入ります。ガソリンも使いますが、電気の力を組み合わせて走る車です。

PHEVは、家で充電した電気で走れる距離があり、それを超えるとガソリンでも走れます。『充電の不安はあるけれど、CO2は減らしたい』という方には、こうした選び方もあるんですね。

車の種類走る時の主な力環境の面での考え方
電気自動車電池の電気充電する電気の選び方で大きく変わる
PHEV電気とガソリン充電して電気で走る距離が長いほどCO2が減る
ハイブリッド車ガソリンと電気給油は必要だが、燃料を効率よく使う

電気自動車とガソリン車の二酸化炭素排出量を比較すると

先に結論

環境省の委託調査報告書(2022年3月)は、国際エネルギー機関の資料をもとに、電気自動車は発電と電池製造のCO2を合わせても、ガソリン車の走行と燃料製造のCO2を下回るとしています。どのくらい少ないかの割合は、前提によって変わるため、この記事では書きません。

『電気自動車のCO2排出量を、1kmあたりで比べたい』という相談もよく見かけます。

ただ、1kmあたりのCO2は、どの国のどんな電気で充電するか、どの車で比べるかで大きく変わります。数字だけを取り出して比べると、かえって誤解につながりやすいんです。

電気自動車はなぜ環境に良いと言われる?

電気自動車がなぜ環境に良いと言われるのか、理由は大きく2つです。

  • 走る時に排気ガスを出さない
  • 再生可能エネルギーの電気を使えば、走る時のCO2をゼロにできる

環境省は「ゼロカーボン・ドライブ」として、再生可能エネルギー由来の電気で電気自動車やPHEVを走らせれば、走行時のCO2排出をゼロにできると案内しています。

電気をつくる方法で答えが変わる

反対に、火力発電の割合が大きい電気で充電すると、電気をつくる時のCO2が増えます。電気自動車のエコさは、車だけでなく、社会全体の電気のつくり方にも左右されるんですね。

補足

家で充電するなら、契約している電気の料金プランに、再生可能エネルギーの電気を選べるメニューがあるかを見てみるのも一つの方法です。家の電気を変えるだけで、走る時のCO2の考え方が変わります。

日本政府は脱炭素に向けて、2035年までに乗用車の新車販売をすべて電動車にすることを目指しています。ここでの電動車には、ハイブリッド車やPHEVも含まれます。

電気自動車が環境に悪いと言われる理由

先に結論

環境のデメリットとして挙がるのは「電池をつくる時のCO2」「レアメタルなどの資源」「使い終わった電池の扱い」の3つです。どれも、車を選ぶ時に知っておきたいポイントです。

『結局、環境にいいのか悪いのか分からない』と迷ってしまう方も多いはずです。ここでは、悪いと言われる理由を一つずつ見ていきます。

電池をつくる時のCO2

先ほど見たとおり、電気自動車は電池の製造でCO2が多く出ます。電池の容量が大きい車ほど、つくる時の負担は大きくなりやすいと考えられます。

例えば、普段は近所の買い物と通勤だけなのに、必要以上に大きな電池の車を選ぶと、環境の面でも少しもったいないかもしれません。

知恵袋でも「環境にいいはずなのに、大きくて重い高級な電気自動車をつくると、結局環境に悪いのでは?」という相談が読まれています。電池の大きさに注目した、もっともな疑問ですね。

レアメタル・レアアースなどの資源

電池にはリチウムなどの金属が使われ、モーターの種類によってはレアアースを使った磁石が使われることもあります。これらのレアメタルやレアアースは、採掘や精製の時の環境への負担を心配する声があります。

ただ、どの資源をどれだけ使うかは、電池やモーターの種類で違います。最近は、リン酸鉄リチウムイオン電池を使う軽の商用EVも出てくるなど、電池の種類も広がっています。

使い終わった電池とリサイクル

電気自動車も、ほかの車と同じく自動車リサイクル法の仕組みで処理されます。車の持ち主は、リサイクル料金を負担することになっています。

リサイクル料金の内訳中身
シュレッダーダスト料金解体した後に残るくずの処理費用
エアバッグ類料金エアバッグなどの処理費用
フロン類料金エアコンのフロンの処理費用
資金管理料金料金を管理する仕組みの運営費用

自動車リサイクル促進センターによると、リサイクル料金は原則として新車を買う時に支払います。自分の車の料金がいくらかは、自動車リサイクルシステムのWebサイトで車ごとに確かめられます。

よくある誤解

「電気自動車は使い終わった電池が処理できず、ゴミになるだけ」と言い切る声もありますが、電気自動車も法律にもとづくリサイクルの流れに乗ります。電池の再利用の方法は、メーカーや時期で違うので、気になる方は販売店で聞いてみてください。

電気自動車のエコについて知恵袋でよくある相談

先に結論

多く読まれているのは「発電でCO2を出すのに、本当にエコ?」「ガソリン車とどちらがCO2が多い?」という相談です。答えは、3つの場面を合わせて見ると分かりやすくなります。

「充電する電気は発電所でつくられているのに、本当にエコなの?」

火力発電や送電のロスを考えると、エコとは言えないのでは、という相談です。閲覧数が特に多い質問の一つです。

答えとしては、電気をつくる時のCO2は確かに出ます。それでも、環境省の委託調査では、発電と電池製造を合わせても、ガソリン車の走行と燃料製造を下回るとされています。

『送電のロスまで入れても?』と気になる方もいますよね。ここは前提によって変わるので、一つの数字で言い切らないのが正直な答えです。

「電気自動車とガソリン車、どちらの二酸化炭素排出量が多い?」

学校の課題などで、1kmあたりのCO2を比べたいという相談もあります。

つくる時だけなら電気自動車、走る時だけならガソリン車の方が多くなります。比べる時は、どの場面を比べているのかを書き添えると、正確な比較になりますよ。

例えば、家族とこんな話になった時にも使えます。

「電気自動車って、つくる時にCO2がたくさん出るんでしょ?」

「そうなんだけど、走る時は出ないから、何年も乗るなら全体では少ないっていう見方もあるみたい」

「環境に悪いのに、なぜ世界は電気自動車を進めるの?」

本当は環境に良くないのに、なぜ各国が電気自動車に力を入れるのか、という疑問です。

車の一生で見た時のCO2が少ないとする資料があることに加えて、再生可能エネルギーと組み合わせれば、走る時のCO2をゼロにできる点が理由の一つです。普及の状況は電気自動車が普及しない理由で、これからの見通しは電気自動車の今後で紹介しています。

環境を考えて乗り換えるなら

先に結論

環境のために選ぶなら、車の種類だけでなく「必要な大きさの電池か」「どんな電気で充電するか」「長く乗れるか」の3つを見てみてください。今の車を長く大事に乗ることも、立派な選択です。

環境を考えて車を選ぶ時のチェック
  • 普段の移動に合った大きさの電池か
  • 家の電気に再生可能エネルギーのメニューを選べるか
  • 長く乗り続けられる車か
  • ハイブリッド車やPHEVも候補に入れたか

『環境のために、今の車をすぐ手放した方がいい?』と考える方もいますが、その必要はありません。まだ乗れる車を大切に使うのも、つくる時のCO2を増やさない考え方の一つです。

「次の車検まで今の車に乗って、その間に充電できるか調べてみようか」

「それなら、慌てて決めなくて済むね」

こんなふうに、時間をかけて決めても大丈夫ですよ。

電気自動車への乗り換えなどで今の車を手放す時は、下取りだけでなく買取店に売る方法もあります。先に相場を知っておくと、乗り換えるかどうかを判断しやすくなります。

環境を考えて車を選ぶ時に、電池の大きさ・充電する電気・乗る年数を確かめる流れの図解

電気自動車の良さ全体は電気自動車のメリットで、よく言われる悪い評判の検証は電気自動車はデメリットしかない?で紹介しています。

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

手放し方の選択肢

今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。

納車のタイミングと手放す時期をそろえておくと、車が無い期間もつくらずに済みます。

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すでに調べ尽くしている方は「知ってるよ」と思うかもしれません。でも、ピンと来なかった方は、ここだけは最後まで読んでみてください。

ポイントは「今の車をどう手放すか」です。

多くの人は、新しい車を買うお店でそのまま下取りに出します。でもこれは、損をしやすい典型的なパターンなんです。

販売店も商売なので、下取りはできるだけ安く引き取りたいのが本音です。

下取りの商談でよくある流れ
  • まず、控えめな下取り額を提示される
  • 「がんばって、ここまで上げました!」と金額が上がる

金額が上がると、サービスしてもらったように感じますよね。

ただ、最初の金額には上げる余地が残してあることも多く、上がった後の金額でも、まだ本当の価値より安いことがあります。

比べる材料を持たずに商談に行くと、もっと高く売れたはずの車を、そのまま安く手放してしまうこともあるんです。

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よくある質問

電気自動車は本当にエコなのですか?

走る時に排気ガスを出さない一方で、電池をつくる時のCO2はガソリン車より多くなります。環境省の委託調査では、発電と電池製造を合わせても、ガソリン車の走行と燃料製造のCO2を下回るとされています。

電気自動車のCO2排出量はゼロですか?

走る時に排気ガスは出ませんが、電気をつくる時にCO2が出ることがあります。環境省は、再生可能エネルギー由来の電気で充電すれば、走行時のCO2排出をゼロにできると案内しています。

電気自動車のリサイクル料金はいくらですか?

車ごとに違います。自動車リサイクル促進センターが運営する自動車リサイクルシステムのWebサイトで、自分の車の料金を確かめられます。原則として新車を買う時に支払います。

電気自動車にはレアアースが使われていますか?

モーターの種類によっては、レアアースを使った磁石が使われることがあります。使う資源は電池やモーターの種類で違うので、気になる場合はメーカーの案内を確かめてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 電気自動車の二酸化炭素排出量は、つくる時・走る時・電気をつくる時に分けて考える
  • つくる時はガソリン車より多く、走る時は排気ガスを出さない
  • 発電と電池製造を合わせても、ガソリン車より少ないとする環境省の委託調査がある
  • 再生可能エネルギーの電気で充電すれば、走る時のCO2はゼロにできる
  • レアメタルやリサイクルの課題もあるので、必要な大きさの電池を選び長く乗るのがポイント
電気自動車ガイド

電気自動車ガイド 編集部

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