電気自動車の車検と点検|点検項目・記録簿の書き方・ユーザー車検

検査ラインの電気自動車と点検記録簿に「EVの車検と点検」の文字

当サイトは経済産業省・国土交通省など公的機関の公開情報と自動車メーカーの公式情報をもとに編集部が独自に執筆しています。補助金・税制・車両の価格や性能は年度や時期で変わるため、申請や購入の前に各制度の公式ページとメーカーの公式情報で最新の内容を確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

『電気自動車にも車検ってあるの?』『点検で何を見るんだろう』と気になっていませんか。

結論から言うと、電気自動車の車検は、ガソリン車と同じ制度で受けます。自家用乗用車なら初回3年、その後は2年ごとで、点検の項目も今は同じ法定点検の基準です。

ここでは、EVの車検の期間と点検項目、記録簿の書き方、ユーザー車検の流れを順番に見ていきます。

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目次

電気自動車の車検期間はガソリン車と同じ?

先に結論

自家用乗用車の車検証の有効期間は、EVでもガソリン車でも初回3年、2回目以降は2年です。EVだけ別の有効期間にする決まりは確認できません。

『家電みたいに、EVは車検がいらないのでは?』と思った方もいるかもしれませんね。

実は、EVも道路を走る車なので、ガソリン車と同じように車検を受ける必要があります。期間や点検の時期をまとめると、次のようになります。

項目自家用乗用車(EVを含む)
車検証の有効期間初回3年、2回目以降は2年
車検を受けられる期間満了日の2か月前から満了日まで(残りの期間は失われない)
1年ごとの定期点検29項目
2年ごとの定期点検60項目(1年ごとの29項目を含む)
点検整備記録簿の保存2年(できるだけ長く保存するのが望ましい)

2025年4月1日から、満了日の2か月前から受けても残りの有効期間が失われなくなりました。以前は1か月前からだったので、予約が取りやすくなっています。

軽EV(検査対象軽自動車の乗用)も、初回3年、2回目以降は2年です。

EVの点検項目:ガソリン車と同じ所・EVならではの所

この記事の見方

EVの点検内容は、タイヤやブレーキなどガソリン車と同じ所と、補機用バッテリーやモーターの冷却装置などEVならではの所に分けると分かりやすくなります。エンジン周りの項目は、EVには基本的にありません。

『EVって、点検で何を見るの?』と思いますよね。

国土交通省はEVに特化した点検基準を検討していて、その案を見ると、EVで見る所と見なくてよい所の考え方が分かります。電気自動車ガイドでは、その案を参考に3つに分けてみました。

分け方主な点検の所EVでの扱い
ガソリン車と同じ所タイヤ、ブレーキ、ハンドル、足回り、灯火類、ワイパー点検の対象
EVならではの所補機用のバッテリー、モーター(電動機)の冷却装置点検の対象(案で「設定する」)
EVにはない所エンジン・オイル、クラッチ、点火装置、燃料装置、排気の状態、マフラー案では「EVでは設定不要」
EVの点検項目をガソリン車と同じ所・EVならではの所・EVにはない所の3つに分けた図解
補足

ここで紹介したEV特化の点検基準は、国土交通省が検討している「案」です。今の法定点検は、EVもガソリン車と同じ基準で行われています。

日常点検で自分で見ておきたい所

車検の時だけでなく、日ごろの点検も大切です。EVに乗っている方は、次の所を時々見てみてください。

日ごろ見ておきたい所
  • タイヤの空気圧と溝の減り方
  • ブレーキの効き具合と、踏んだ時の違和感
  • ライトやウインカーがつくか
  • ワイパーとウォッシャー液
  • メーターに警告の表示が出ていないか

点検で見る所やオイル交換が要らない理由は、電気自動車のメンテナンスでも詳しく紹介しています。

電気自動車の点検整備記録簿の書き方と保存

先に結論

点検整備記録簿は、定期点検の結果と整備の内容を記録する書類です。整備工場で点検した場合は工場が記入し、ユーザー車検で自分で点検した場合は自分で記入します。マイカーは2年間の保存が決まりです。

『記録簿って、自分で書くものなの?』と迷う方も多いはずです。

誰が点検したかで、記録簿を書く人が変わります。

点検した人記録簿を書く人呼ばれ方の例
販売店・整備工場点検した工場点検整備記録簿
指定を受けた民間の車検工場点検した工場指定整備記録簿と呼ばれることもある
自分(ユーザー車検)自分点検整備記録簿

指定整備記録簿は、工場が書いてくれるものなので、自分で書き方を覚える必要はあまりありません。受け取ったら、交換した部品や次回の点検の目安が書かれているかを見ておけば十分です。

自分で書く時の書き方のポイント

ユーザー車検で記録簿を自分で書く場合は、次の順で進めると迷いにくいです。

記録簿を書く流れ
  1. 車検証を見ながら、車の登録番号や走行距離などの基本の欄を書く
  2. 点検した日付と、点検した人の名前を書く
  3. 点検項目ごとに、記録簿に書かれた記号の意味に従って結果を書く
  4. 交換した部品や調整した所があれば、整備の内容の欄に書く
  5. 書き終えたら、抜けている欄がないかを見直す

EVの場合、エンジン周りの項目は該当しないことがあります。その欄の書き方に迷ったら、記録簿の説明や整備工場に確かめてみてください。

よくある失敗

記録簿を書いた後、どこにしまったか分からなくなることです。国土交通省は、マイカーの記録簿の保存期間を2年としたうえで、できるだけ長く「生涯記録簿」として残すことをすすめています。車検証と一緒に保管しておきましょう。

手放す時にも、記録簿が残っていると点検の履歴を説明しやすくなりますよ。

受け取った点検記録簿はここを見る

工場で点検を受けた後、渡された点検記録簿を読まずにしまっている方も多いはずです。

でも、点検記録簿には次の点検までに気をつけたいことが書かれていることもあるんです。受け取ったら、次の所だけでも見ておきましょう。

見る所分かることEVで気にしたい点
点検した日と走行距離次の点検の目安1年ごと・2年ごとの時期
点検項目の結果どこを点検し、異常がなかったか補機用バッテリーやタイヤの状態
交換した部品今回交換したもの次回も交換が出そうか
整備の内容・所見気になる所のメモ次回までに様子を見る所

『点検の結果を言われても、すぐ忘れてしまう』という方こそ、記録簿を見返す習慣をつけると安心です。次の車検の見積もりで「この部品は前回交換していますよね」と確かめられるようになります。

例えば、見積もりの説明を受ける時に、こんなふうに聞けます。

「前回の点検記録簿では、タイヤの溝はまだ大丈夫とありましたが、今回は交換が必要ですか?」

「はい、前回から距離を走っているので、今回は交換をおすすめします」

電気自動車のユーザー車検の流れ

先に結論

EVでも、自分で検査場に持ち込むユーザー車検は受けられます。流れは、定期点検整備、記録簿の作成、検査の予約、書類の準備、受検の順です。

『EVでもユーザー車検ってできるの?』という疑問は、知恵袋でもよく見かけます。

国土交通省の自動車検査登録総合ポータルでは、ユーザー車検の流れが次のように案内されています。

ユーザー車検の流れ
  1. 定期点検整備を行う(検査の前でも後でもよい)
  2. 点検整備記録簿を作る
  3. 検査を予約する(受検予定日の2週間前から・全国どこの検査場でも可)
  4. 必要な書類を準備する
  5. 検査を受け、合格すれば新しい車検証と検査標章を受け取る

継続検査で必要な書類は、次の6つです。

書類用意のしかた
自動車検査証手元の車検証
自動車税納税証明書毎年の自動車税を納めた証明
点検整備記録簿自分か整備工場が作ったもの
自賠責保険証明書新しい期間の契約をしたもの
自動車重量税納付書検査場で用意する
継続検査申請書検査場で用意する

重量税は、新車から最初の継続車検までなら条件を満たせば免除です。詳しくは電気自動車の重量税で確かめられます。

補足

EVをユーザー車検で受ける時の、EVならではの制限や注意を書いた公的な案内は見当たりませんでした。不安な時は、予約の前に検査場へ問い合わせておくと安心です。

電気自動車の車検について、知恵袋によくある相談

先に結論

知恵袋では「民間の整備工場でも大丈夫?」「初回車検の見積もりにバッテリー交換が入っていた」「そもそもEVに車検は必要?」という相談がよく読まれています。

ここでは、電気自動車の車検について多く読まれている相談を、要約して紹介します。

「EVの車検は、民間の整備工場でも大丈夫?」

販売店でないと無理なのでは、という相談です。

車検を受ける場所は、EVだからといって販売店に限られてはいません。ただ、高電圧のバッテリーを積んだ車を扱えるかは、工場ごとに違います。

予約の時に「電気自動車ですが、車検をお願いできますか」と聞いてみてください。

「初回車検の見積もりに、バッテリー交換の項目があった」

EVのバッテリーは、そんなに早く交換が必要なの?という相談です。

見積もりのバッテリーが、走るための駆動用か、電装品を動かす補機用かを、まず確かめてみてください。点検の対象として国の案に出てくるのは補機用のバッテリーです。

駆動用のバッテリーの状態が気になる時は、メーカーの保証の条件と合わせて販売店に聞くと安心です。

「家電に車検はないのに、EVに車検は必要なの?」

冷蔵庫や洗濯機には国の点検がないのに、という素朴な疑問です。

EVは公道を走る車なので、ガソリン車と同じく車検(継続検査)を受けないと道路を走れません。ブレーキやタイヤ、灯火類など、安全に走るための所はガソリン車と同じように確かめる必要があるんですね。

車検の依頼先と点検パック、乗り換えの考え方

先に結論

EVの車検は、販売店・整備工場・ユーザー車検から選べます。販売店の点検パックに入っている場合は、車検の時の点検が含まれているかを確かめておきましょう。

EV車検の依頼先は、何を重視するかで選ぶのがおすすめです。

依頼先向いている人確かめたいこと
販売店保証や点検の履歴をまとめて任せたい点検パックの内容と、保証の条件
整備工場・車検の専門店見積もりを比べたいEVの点検に対応しているか
ユーザー車検自分で点検と書類の準備ができる記録簿の作成と、検査の予約

電気自動車の点検パックは、販売店で定期点検をまとめて前払いするプランです。入っている方は、契約書で車検の時の点検が含まれているかを見ておくと、見積もりを受け取った時に迷いません。

車検の時期は、今の車をこのまま乗るか、乗り換えるかを考えやすい時期でもありますよね。EVへの乗り換えなどで今の車を手放す時は、販売店の下取りだけでなく、買取店に売る方法もあります。先に相場を知っておくと判断しやすくなります。

車検でかかる費用の内訳は、電気自動車の車検費用でまとめています。

EVの車検の依頼先を販売店・整備工場・ユーザー車検に分けて選び方をまとめた図解

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

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よくある質問

電気自動車の車検期間はどれくらいですか?

自家用乗用車なら、EVでもガソリン車でも初回3年、2回目以降は2年です。満了日の2か月前から受けても、残りの有効期間は失われません。

EVの点検項目はガソリン車と違いますか?

今の法定点検は、EVもガソリン車と同じ基準です。国土交通省が検討しているEV特化の基準の案では、エンジン・オイルや点火装置などは「EVでは設定不要」、補機用バッテリーやモーターの冷却装置などは「設定する」とされています。

点検整備記録簿はどれくらい保存すればいいですか?

マイカーは2年の保存が決まりです。国土交通省は、できるだけ長く保存して「生涯記録簿」として活用することをすすめています。

電気自動車の点検パックには入ったほうがいいですか?

点検の時期を忘れにくく、履歴を販売店にまとめて残せるのが良いところです。入る前に、車検の時の点検や部品の交換が含まれるか、保証の条件とどう関係するかを契約書で確かめてから決めてみてください。

電気自動車でもユーザー車検は受けられますか?

受けられます。定期点検整備と記録簿の作成をしてから、検査を予約し、車検証や納税証明書などの書類をそろえて受検します。

まとめ

この記事の要点
  • EVの車検期間はガソリン車と同じ。自家用乗用車は初回3年、その後2年ごと
  • 点検はタイヤやブレーキなど同じ所と、補機用バッテリーなどEVならではの所に分けて見る
  • EV特化の点検基準は国が検討している案の段階
  • 点検整備記録簿はマイカーで2年保存。できるだけ長く残すのがよい
  • ユーザー車検は点検整備、記録簿、予約、書類、受検の順で進める
電気自動車ガイド

電気自動車ガイド 編集部

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