電気自動車の維持費|年間の内訳とガソリン車との差を項目で比較

自宅で充電中の電気自動車と家計簿に「EVの維持費」の文字

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『電気自動車って維持費が安いって聞くけど、本当にそうなの?』と気になっていませんか。ガソリン代がかからない分、得をしそうな気がしますよね。

結論から言うと、電気自動車の維持費は、自宅で充電できる人ほど安くなりやすいです。差が出るのは主に燃料代(電気代)と税金で、保険や駐車場は車の種類ではあまり変わりません。

この記事では、年間の維持費を5つの項目に分けて、ガソリン車と差が出る所と出ない所を見ていきます。

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目次

電気自動車の維持費は、ガソリン車より安い?

先に結論

電気自動車の維持費で差が出やすいのは「電気代とガソリン代の差」「自動車税」「重量税」の3つです。保険料や駐車場代は、EVかどうかより車の条件や住む場所で決まります。

『EVは維持費がガソリン車の半分以下らしい』という話を聞いたことがある方も多いはずです。

ただ、どれくらい安くなるかは、走る距離や充電する場所、今乗っている車によって大きく変わります。だから、自分の条件で一つずつ当てはめてみるのがいちばん確実なんです。

こんな人EVの維持費の傾向
自宅に駐車場があり、家で充電できる電気代が中心になり、安くなりやすい
毎日の通勤や送り迎えで距離を走る燃料代の差が積み重なりやすい
外の充電スタンドが中心になる料金の仕組みによっては差が小さくなる
年に数回しか乗らない燃料代の差が小さく、維持費の差も出にくい
今の車が排気量の大きいガソリン車自動車税の差が大きくなりやすい

年間の維持費を5つの項目に分けたシート

この記事の見方

維持費を「電気代」「税金」「保険」「車検・点検」「駐車場」の5つに分けると、EVで変わる項目と変わらない項目がはっきりします。自分の数字を入れて比べるシートとして使ってみてください。

電気自動車ガイドでは、年間の維持費を次の5つに分けて見ています。

項目EVガソリン車差が出るか
燃料代(電気代・ガソリン代)電気の単価 × 使った電気の量ガソリンの単価 × 使った量出やすい
自動車税・軽自動車税最低の区分(普通車EVで年25,000円)総排気量の区分で決まる今の車の排気量しだい
重量税(車検時)新車の時と最初の車検は免税重さとエコカー減税の要件で決まる最初の数年は出る
自賠責保険自家用乗用の区分で同じ自家用乗用の区分で同じ出ない
任意保険車両価格・型式・補償で決まる同じ仕組みで決まる車両保険の付け方しだい
車検・点検の整備費エンジン周りの整備が基本的にないオイル交換などがある出やすい
駐車場住む場所で決まる住む場所で決まる出ない
充電設備(自宅)設置する場合は工事の費用がかかる不要EVだけにかかる
電気自動車の年間の維持費を電気代・税金・保険・車検と点検・駐車場の5つに分けて、ガソリン車との差を並べた図解

『充電設備の費用は維持費に入るの?』と思った方もいるかもしれませんね。

自宅に充電設備を付ける費用は、毎年かかるものではありませんが、EVにした時だけかかる最初の出費です。コスパを考える時は、この分も入れておくと現実に近くなります。

工事の内容や設置費用の内訳は、電気自動車を自宅で充電する方法で詳しく紹介しています。

見落としやすい費用もある

5つの項目のほかにも、EVでもガソリン車でも同じようにかかる費用があります。

  • タイヤの交換(溝が減ったら交換が必要)
  • ワイパーやウォッシャー液などの消耗品
  • 補機用のバッテリーの交換
  • 洗車やコーティング

『EVはお金がかからない』と思い込むと、こうした費用で予定が狂うこともあります。ガソリン車の時にかかっていた分は、EVでも同じくらいかかると見ておくと安心です。

自分の数字を入れて比べる手順

シートを使う時は、次の順で数字を入れていくと迷いません。

維持費比較の手順
  1. 今の車の1年間の走行距離を、点検記録簿やメーターから調べる
  2. 今の車の燃費と、検討しているEVの電費(1kWhで走れる距離)を調べる
  3. 今の車の自動車税の額を、納税通知書で確かめる
  4. 今の保険と同じ条件で、EVの保険の見積もりを取る
  5. 自宅で充電できるか、充電設備の工事が要るかを確かめる

電気代とガソリン代で、ランニングコストを計算して比べる

先に結論

ランニングコストは「走る距離 ÷ 燃費(電費) × 単価」で計算できます。電気は1kWhあたり31円(目安単価)、ガソリンは1Lあたり170円(2026年10月5日時点のレギュラー全国平均)を使うと、条件をそろえて比べられます。

EV車のランニングコストを比べる時は、まず計算の式をそろえるのがコツです。

比べるもの計算式使う単価(公的な目安)
EVの電気代走る距離 ÷ 1kWhで走れる距離 × 電気の単価31円/kWh(全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価・税込)
ガソリン車の燃料代走る距離 ÷ 1Lで走れる距離 × ガソリンの単価170円/L(資源エネルギー庁・2026年10月5日調査のレギュラー全国平均)

電気の目安単価は、契約している電力会社や料金プランで実際の単価が違います。ガソリン価格も週ごとに変わるので、計算する時点の値に置き換えてみてください。

仮の条件で計算してみると

例えば、次の仮の条件で計算してみます。燃費と電費は計算のための仮の数字で、特定の車の性能ではありません。

  • 1年間に走る距離:8,000km(仮)
  • ガソリン車の燃費:1Lで15km(仮)
  • EVの電費:1kWhで6km(仮)
  • すべて自宅で、目安単価の31円/kWhで充電する
計算ガソリン車EV(自宅で充電)
1年間に使う量8,000km ÷ 15km = 約533L8,000km ÷ 6km = 約1,333kWh
単価170円/L31円/kWh
1年間の燃料代・電気代約9万1千円約4万1千円

この仮の条件だと、1年間で5万円ほどの差になります。走る距離が長いほど、差は大きくなりやすいんです。

走る距離で、差はどう変わる?

同じ仮の条件(ガソリン車は1Lで15km、EVは1kWhで6km、単価は170円/Lと31円/kWh)で、1年間に走る距離だけを変えてみました。

1年間に走る距離(仮)ガソリン代電気代(自宅で充電)差
4,000km約4万5千円約2万1千円約2万5千円
8,000km約9万1千円約4万1千円約5万円
12,000km約13万6千円約6万2千円約7万4千円

『週末に少し乗るだけ』という方と、『毎日通勤で往復する』という方では、差の大きさがかなり違いますよね。走る距離が短い方は、燃料代の差だけで車両価格の差を埋めるのは時間がかかる、と考えておくと現実的です。

補足

時間帯別の電気料金の契約では、夜間の充電の電気代が昼間の三割前後になることがある、と国の充電設備のガイドブック(2017年)に書かれています。ただ、これは古い資料で、実際の比率は契約によって違います。今の契約の単価を電力会社のページで確かめてみてください。

外の充電スタンドが中心になる場合

『家で充電できない場合はどうなるの?』という方もいるはずです。

外の充電スタンドの料金は、時間で決まるもの、使った電気の量で決まるもの、会員かどうかで変わるものなど、仕組みがいろいろあります。この記事では事業者ごとの料金は書きませんが、外の充電が中心になると、自宅で充電する場合より電気代の差が小さくなることがあります。

外の充電の料金の仕組みは、充電スタンドの料金でまとめています。1回の充電でいくらかかるかは電気自動車の電気代で計算できます。

税金・車検・保険で差が出る所

先に結論

税金は、自動車税が最低の区分になることと、重量税が最初の2回免税になることで、EVのほうが下がりやすいです。車検はエンジン周りの整備がない分、保険は車両保険の付け方で差が出ます。

燃料代の次に差が出やすいのが、税金と車検です。電気自動車の維持費比較では、ここも項目ごとに見ておきましょう。

項目EV(2026年10月時点)ガソリン車
自動車税(自家用乗用・2019年10月以後登録)年25,000円。新車登録の翌年度だけ概ね75%軽減総排気量の区分で決まる。1.0リットル以下なら25,000円
13年超の重課対象外概ね15%重くなる
重量税新車の時と最初の継続車検は免税車の重さとエコカー減税の要件で決まる
自賠責保険(24か月・自家用乗用)2026年11月1日以降の始期で18,560円同じ
車検・点検の整備費エンジンオイルなどの交換が基本的にないオイルなどの交換がある

税額の詳しい決まり方は電気自動車の自動車税、車検の内訳は電気自動車の車検費用で確かめられます。

最初の数年と、その後で差は変わる

ここが大事なところです。EVの税金の安さは、最初の数年に集中しています。

時期EVの税金で安くなる所
新車登録の時重量税が全額免除
登録の翌年度自動車税がグリーン化特例で概ね75%軽減
最初の車検(3年後)重量税が免除(条件あり)
2回目の車検(5年後)から重量税は原則として本則税率。自動車税は最低の区分のまま
13年を超えた後ガソリン車のような重課がない

また、2028年度以後に新車登録するEVの自動車税や、2028年5月以後の車検の重量税は、車の重さに応じた負担に見直す方針が示されています。具体的な税率はまだ決まっていないので、長く乗る予定の方は今後の発表も気にしておきましょう。

保険は「同じ条件」で比べる

任意保険の保険料は、EVかどうかより、車両価格や型式、補償の付け方、運転する人の条件で決まります。公的な目安の額もありません。

今の保険証券を見ながら、同じ補償の条件でEVの見積もりを取ると、差が分かりやすくなります。詳しくは電気自動車の自動車保険で紹介しています。

よくある失敗

EVの見積もりで車両保険を手厚くして、「保険が高い」と感じてしまうことです。今の車と補償の条件がそろっているかを見比べてから判断しましょう。

軽の電気自動車の維持費は、軽のガソリン車とどう違う?

先に結論

軽EVと軽のガソリン車では、毎年の軽自動車税の標準税率は同じ年10,800円です。差が出るのは、電気代とガソリン代、新車翌年度の軽減、重量税の免税、エンジン周りの整備です。

『軽自動車から軽EVに替えたら、維持費はどれくらい変わる?』と気になる方も多いですよね。

軽はもともと税金が安いので、普通車からEVに替える場合より、税金の差は小さくなります。

項目軽EV軽のガソリン車
軽自動車税(自家用乗用)年10,800円。新車翌年度だけ概ね75%軽減(2,700円の例)年10,800円
13年超の重課対象外概ね20%重くなる
重量税新車の時と最初の車検は免税重さとエコカー減税の要件で決まる
自賠責保険(24か月・検査対象の軽)2026年11月1日以降の始期で18,660円同じ
燃料代電気代ガソリン代
エンジン周りの整備基本的にないオイル交換などがある

軽の電気自動車の維持費で差を大きくするのは、やはり燃料代です。通勤や買い物で毎日乗るなら、電気代とガソリン代の差が年間で積み重なります。

軽EVを選ぶ時のポイントは軽の電気自動車で紹介しています。

電気自動車のコスパは、買う時の価格も含めて考える

先に結論

電気自動車のコスパは、維持費の差だけでなく、車両価格、補助金、充電設備の費用、何年乗るか、手放す時の値段を合わせて考えます。維持費が安くても、買う時の負担が大きければ元を取るまで時間がかかります。

『維持費が安くても、車が高いならコスパはどうなの?』と思うのは自然なことです。

電気自動車のコストは、毎年の維持費と、最初にかかる費用の両方で見る必要があるんです。

考える費用中身確かめ方
車両価格買う時の代金見積もり
国の補助金普通EVは上限130万円、軽EVは上限58万円(2026年度に申請できるCEV補助金・車種ごとに額が違う)次世代自動車振興センターの対象車一覧
自治体の補助金住む自治体で有無や額が違う都道府県・市区町村のページ
充電設備自宅に付ける場合の機器と工事工事の見積もり
毎年の維持費の差燃料代・税金・整備費の差この記事のシートで計算
手放す時の値段何年後にいくらで売れるか公的な目安はない。売る時に相場を確かめる

補助金の額は車種やグレード、登録日で変わり、申請前に公式ページで最新の内容を確認する必要があります。補助金の仕組みは電気自動車の補助金(CEV補助金)とはで確かめられます。

今の車の売却額で、実際の負担が変わる

コスパを考える時に見落としやすいのが、今の車をいくらで手放せるかです。

EVに乗り換えるなら、今の車の売却額で実際の負担が変わります。販売店の下取りだけでなく、買取店に売る方法もあるので、先に今の車の相場を知っておくと、乗り換えにかかる費用を具体的に考えやすくなります。

電気自動車のコスパを車両価格・補助金・充電設備・維持費・今の車の売却額まで含めて考える図解
コスパを考える前に確かめたいこと
  • 何年くらい乗るつもりか
  • 1年間に走る距離はどれくらいか
  • 自宅で充電できるか、工事が要るか
  • 補助金の対象車か、受付が続いているか
  • 今の車の相場はどれくらいか

電気自動車の維持費について、知恵袋によくある相談

先に結論

知恵袋では「維持費は軽乗用車の半分以下って本当?」「急速充電のために毎月お金を払う必要がある?」「同じ車に長く乗るならEVは安い?」という相談がよく読まれています。

ここでは、電気自動車の維持費について多く読まれている相談を、要約して紹介します。

「EVの維持費は、軽乗用車の半分以下って本当?」

とても多く読まれている相談です。

軽自動車は、もともと税金が安く、燃費のいい車も多いですよね。そのため、軽のガソリン車と比べた場合、EVとの維持費の差は、普通車と比べる時より小さくなりやすいです。

『半分以下』になるかどうかは、走る距離と充電する場所しだいです。この記事のシートに、自分の数字を入れて計算してみてください。

「急速充電のために、毎月会員になってお金を払う必要がある?」

販売店で「外で急速充電するには会員になって毎月払う必要がある」と言われた、という相談です。

外の充電サービスには、会員になって毎月の料金を払う仕組みのものもあれば、会員にならずに使えるものもあります。自宅で充電するのが中心なら、外の充電はたまに使うだけ、という使い方もできます。

自分がどれくらい外で充電しそうかを考えてから、会員になるかを決めてみてください。

「同じ車に7〜10年乗るなら、EVの維持費はとても安い?」

長く乗るほど、維持費の差でお得になるのでは、という相談です。

長く乗るほど、燃料代の差は積み重なります。一方で、重量税の免税は最初の2回までで、その後の車検では重量税がかかります。

また、長く乗る場合は駆動用バッテリーの状態も気になりますよね。バッテリーの保証の内容を販売店で確かめ、交換が必要になった時の扱いも聞いておくと安心です。

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

手放し方の選択肢

今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。

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よくある質問

電気自動車の維持費は年間でどれくらいですか?

走る距離や充電する場所、車の種類で大きく変わるので、一律の額は言えません。電気代・税金・保険・車検と点検・駐車場の5つに分けて、自分の数字を入れて計算するのが確実です。

電気自動車のランニングコストはどう計算しますか?

「走る距離 ÷ 1kWhで走れる距離 × 電気の単価」で計算できます。電気の目安単価は31円/kWh(税込)ですが、実際の単価は契約している電力会社や料金プランで違います。

軽の電気自動車の維持費は、軽のガソリン車より安いですか?

軽自動車税の標準税率は同じですが、燃料代、新車翌年度の軽減、重量税の免税、エンジン周りの整備で差が出ます。毎日乗る人ほど、燃料代の差が大きくなりやすいです。

電気自動車のコスパはいいですか?

維持費だけでなく、車両価格、補助金、充電設備の費用、乗る年数、手放す時の値段を合わせて考える必要があります。自宅で充電でき、よく走る人ほどコスパがよくなりやすいです。

電気自動車の維持費比較では、何をそろえて比べればいいですか?

1年間に走る距離、電気とガソリンの単価、保険の補償の条件の3つをそろえるのが基本です。条件がそろっていないと、EVとガソリン車のどちらが安いかを正しく比べられません。

家で充電できない場合も維持費は安くなりますか?

外の充電スタンドが中心になると、料金の仕組みによっては自宅で充電する場合より電気代の差が小さくなります。外で充電する回数と、料金の決まり方を確かめてから比べてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 維持費は電気代・税金・保険・車検と点検・駐車場の5つに分けて比べる
  • 差が出やすいのは燃料代、自動車税、重量税、エンジン周りの整備
  • ランニングコストは「距離 ÷ 電費 × 単価」で計算。電気は31円/kWh、ガソリンは170円/L(2026年10月5日時点)が目安
  • 軽EVと軽のガソリン車は軽自動車税の標準税率が同じで、燃料代で差が出る
  • コスパは補助金・充電設備・乗る年数・今の車の売却額まで含めて考える
電気自動車ガイド

電気自動車ガイド 編集部

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